リートとは何?リートの仕組みからメリットやデメリットまで簡単解説!

不動産投資
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リートとは何でしょうか?

 

英語では「REIT」と書きます。

 

この記事では、リートの意味について、まとめました。

 

 

1.リートとは?

 

 

REIT(リート)とは、Real Estate Investment Trustの略称のことです。

 

そして、リートとは、

 

自分のお金を

プロが

不動産投資によって

増やしてくれる

 

という仕組みのことです。

 

 

そもそも英語です。

 

Real Estate は「不動産」、

 

Investment Trust は「投資信託」

 

のことです。

 

Real Estate Investment Trustで、「不動産投資信託」となるわけです。

 

 

「信託」というのは、分かりやすく無理矢理一言で言うと、

 

自分のお金をプロに増やしてもらう

 

ことです。

 

 

つまり、不動産投資信託(REIT)とは、

 

自分のお金を

プロが

不動産投資によって

増やしてくれる

 

という仕組みなんですね。

 

 

2.リートの意味をもっと具体的に

 

 

リートの意味を具体的・専門的な言葉で説明します。

 

そもそも、リートは

 

金融商品

 

です。

 

 

金融商品とは、

 

銀行、証券会社、保険会社等の金融機関で扱っている商品

 

の事を指します。

 

 

具体的には、

 

・銀行の「預金」や「外貨預金」
・証券会社の「株式」や「投資信託」
・保険会社の「保険」

 

が金融商品に該当します。

 

 

 

リートとは、

 

投資家から集めた資金で

不動産投資を行い

不動産から得られる賃貸料収入や不動産の売却益を

投資家に配当する金融商品

 

です。

 

 

リートという金融商品を購入した投資家は、間接的に不動産の大家さんになる、つまり不動産に投資したのと同じ効果があります。

 

いわゆるサラリーマン投資家と異なる点は、不動産投資のプロが運用してくれる、という点です。

 

 

3.Jリートとは?

 

 

Jリートの「J」は、

 

「JAPAN」のJです。

 

 

日本語訳は、

 

日本版不動産投資信託

 

です。

 

 

REITが発祥したのはアメリカです。

 

「Real Estate Investment Trust」の略でREITですが、日本の場合は頭にJAPANの「J」をつけて「J-REIT」と呼んでいます。

 

J-REITは不動産投資の弱点である流動性を克服するために、証券取引所に上場されています。

 

J-REITは2001年9月に初めて上場されました。

 

 

また、日本だけでなく、海外でもREIT制度は導入されています。

 

 

主なREIT導入国 (上位国については、概ね時価総額順に並べました)

 

・アメリカ

・オーストラリア

・イギリス

・フランス

・シンガポール

・香港

・カナダ

・メキシコ

・ニュージーランド

・トルコ

・イスラエル

・南アフリカ

・ドイツ

・アイルランド

・スペイン

・イタリア

・ベルギー

・オランダ

・ギリシャ

・台湾

・マレーシア

・タイ

・韓国

 

 

 

 

 

4.リートのメリット

 

 

ではリートのメリットは何でしょうか。

 

先ほども言いましたが、リートを購入した人の手元に戻ってくる儲けは、元になるのは不動産の賃料収入です。

 

個人や法人の場合、所得税や法人税が課税されますが、リートの場合には、実質的に法人税が免除されています。

 

 

法人税は免除されるのですが、リート自体は、「法人」、つまり会社なんです。

 

「投資法人」と呼ばれます。

 

 

投資法人は利益の90%超を投資家へ配当することで、実質税金がかからないようになっています。

 

つまり、リートは、一般的な不動産投資に比べて、税金が優遇されているのです。

 

 

 

次に、リートが投資法人という形で、証券取引所に上場されていることにもメリットがあります。

 

一般的な不動産投資でネックとなるのは、不動産の持つ特性である「非流動性」です。

これは、不動産は売りたいときにすぐに売れるものではない、つまり、すぐに換金できない可能性がある、というデメリットです。

 

 

このデメリットが、リートではありません。

証券取引所に上場されることで、売りたい時にすぐに換金することができます。

 

 

 

最後に、一般的な不動産投資に比べると、運用の手間がかからない、というメリットがあります。

 

不動産投資には専門的な知識が必要です。

建物の維持管理、税金面での知識、賃貸や売買時の交渉などです。

 

リートの場合は、これらの運用を、不動産投資のプロが代わりにやってくれます。

 

つまり、サラリーマン投資家でも、不動産投資のプロ並みの運用成果を得ることができるわけです。

 

 

5.リートのデメリット

 

 

では反対に、リートのデメリットは何でしょうか。

 

リートは、投資法人として証券取引所に上場している、と言いました。

 

上場している、すなわり、他の株式と同じようなデメリットがある、ということです。

それは、上場廃止となる可能性があることです。

 

所定の上場廃止事由に該当するおそれがある場合、証券取引所の上場廃止が決定した銘柄が割り当てられる場所(整理ポスト)に割り当てられ、その後、一定期間経過した後に上場が廃止されます。

投資家の購入分は、上場廃止までの間に売却されることになり、その時点での基準価額(投資信託の時価)によっては大きく損を被る可能性があります。

 

また、分配金の変動リスクもあります。

分配金とは、投資家に直接支払われる金額のことです。

 

つまり、投資した人の手取りが減るリスクもある、ということです。

 

具体的には、金利の変動や空室の発生、災害などが原因になります。

なぜなら、分配金となる投資法人の当期利益は、賃料等の収入から、

 

賃貸に要する費用
運用報酬
借入金利
減価償却費

 

等を控除した金額となるからです。

 

地震や火災などにより被害を受けた分、修繕に費用がかかると分配金が減ります。

 

 

6.サラリーマン不動産投資家とリートの違い

 

 

では、サラリーマン不動産投資家とリートとの具体的な違いは何でしょうか。

 

景気には波があります。

 

景気が良い時には、必ずと言っていいほど、不動産投資がブームになります。

 

確かに、安定した稼働の場合には、賃料収入は安定的な収入となります。

また、長期国債や株式に比べても、利回りが良く、割が良いです。

 

 

ただ、いくら景気が良いとは言っても、不動産投資には多額の資金が必要となります。

一棟アパートは安くても数千万円、ワンルームマンションでも安くても数百万円です。

ほぼ借入が必須となります。

しかし、リートの場合は少額からの投資が可能です。

また、無理して借入をする必要もありません。

 

サラリーマン不動産投資家は、購入した不動産を自分で管理しなければなりません。

不動産の管理は、それを業としている専門会社があるくらい、高度な知識と経験、時間と手間が必要です。

それを、サラリーマンとの二足の草鞋で出来るでしょうか。

しかし、リートの場合には、不動産運用のプロが管理をしてくれます。

 

最近はホテルや物流施設の建設ラッシュです。

このようなホテルや物流施設は、安くても数十億円するのが普通です。

いくら借入を起こそうが、一般のサラリーマンには手が出せません。

(ですから、サラリーマン不動産投資家は、アパートやマンションの1室への投資がほとんどなんです。)

しかし、リートの場合には、少額からホテルや物流施設、データーセンターなどへの投資が可能になります。

 

最後に、サラリーマン不動産投資家が購入する一棟アパートなどは、売りたい、と思ってもすぐには売れないかもしれません。

しかし、リートは、証券取引所を通じて、売りたい時に売却することができます。

 

いかがでしょうか。

サラリーマンほど、リートへ投資した方が安全だとは思いませんか。

 

 

7.まとめ ~リートには様々な種類がある~

 

 

いかがだったでしょうか。

 

要するに、リートとは、サラリーマンでもお手軽に不動産投資が出来る仕組みなんです。

色々な用途の不動産に投資できて、不動産のプロに運用してもらえます。

 

 

ちなみに、REITで投資対象となる不動産には、以下のような用途があります。

 

・オフィスビル
・賃貸マンション
・リゾートホテル
・シティホテル
・高級旅館
・郊外のショッピングモール
・都市型の商業施設
・大型の物流施設
・工場
・研究施設
・データセンター
・有料老人ホーム
・高齢者向け住宅

 

ざっと挙げてもこれだけの用途があります。

 

さらに、リートによっては、ある用途のみに投資する場合(特化型)や、複数の用途に投資する場合(複合型)、さらに全ての用途が投資対象の場合(総合型)などに分かれます。

また、投資する地域も首都圏に特化したり、全国的に投資したりと、リートによって異なります。

 

この投資方針の違いが、リートごとの運用成績を左右する要因の一つでもあります。

 

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