私たちのマンションは、大規模修繕工事で危うく失敗するところでした。
まず、初めての大規模修繕工事で、かつ、理事会メンバーが工事やマンション管理のことを全く知らなかったことが、失敗の原因となるところでした。
基本的に、理事会メンバーは、
いつも通り、管理会社さんにお任せ
というスタンスで、大規模修繕工事を考えていました。
そこで提案されたのが、貯まっている修繕積立金残高の約2倍の大規模修繕工事の見積書です。
うわ〜………高いけど仕方がないな〜
という理事会メンバーの悲鳴とともに、管理会社のフロントマンと工事担当者は、
借入か必要ですので、ご紹介します
とのこと。
私は、工事やマンション管理には詳しくなかったのですが、不動産投資関連の知識はあったため、
何か高すぎるな………
と思い、知人の不動産鑑定士に相談したところ、実は相場の2倍以上の金額を提示されていることが判明しました。
そこからは大変です。
管理会社に食ってかかり、
騙してのんか!どういうつもりだ!
と文句を言っても、何だかんだで逃げるばかり。
仕方ないので、他の工事業者で相見積を管理会社にお願いしても、何故か、管理会社より若干高い金額で数社が出揃う結果となったのです。
そんなバカな、ということで理事会メンバーのストレスはマックスになりましたが、色々と相談に乗ってくれる方などを探し、何とか理事会主導で大規模修繕工事の見積書を取得しました。
その結果、何と管理会社や管理会社が取った相見積の半分の金額だったのです。
こうして、何とか借入をしない、適正な水準での大規模修繕工事を実施することに、何とか成功したのですが、やはり、工事の専門家が理事会に揃っている訳ではないので、失敗したこともあります。
この記事では、その失敗のうちの一つ、
工事費用の支払い時期
について書こうと思います。
自分たち理事会で探し出した工事業者さんと、いよいよ工事請負契約をする時に、契約書ドラフトの提示を受けました。
基本的には、標準的な約款に基づいているとのことで、特に問題ないだろう、と日付や工事金額のところをメインに確認して契約をしました。
ハンコを押す少し前に、工事業者さんが、
お支払いの時期は、この通りでいいんですか?
と聞いてきましたが、標準約款通りだろう、と思い、問題ないです、とハンコを押しました。
これが失敗だったんです。
その契約書に記載された支払い時期は、
契約時 50%
工事完了時 50%
でした。
後で知人に聞いたところ、
先にお金を多く払ってしまうと、クオリティが下がる可能性がある
と言うのです。
つまり、工事完了時まではあまり多くの金額を支払わない方が、工事業者は早く工事を終わらせようとして頑張る、というのです。
実際、私たちのマンションも、工期を大幅に伸びて工事は完了しました。
工事業者の人たちの簡易事務所である詰所が、マンション内にあったのですが、確かにそこに今日何人来ているのか、なんて把握できませんでした。
もしかすると、先にお金を払い過ぎて、手を抜かれていたのかもしれません。
もし、これから大規模修繕工事や、金額の大きい工事を控えている方には、工事費用の支払い時期は気をつけてもらいたいです。
お互いに良い緊張感が生まれるような支払いタイミングと金額にすべきです。
ちなみに、知人から聞いたところ、
契約時10%
中間時点10%
工事完了時80%
という工事もザラ、とのことです。
特に、不動産投資をしている方、費用削減・適正化のためには、工事業者のモニタリングも重要です。
要注意です。