【忙しい人必見!】大規模修繕の費用はどのくらいの負担?

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新築マンションを購入しようとしている方、修繕積立金がどれくらい将来上がるか気になりませんか?一戸建と比べて将来的にどっちが得なのか?比べたいですよね?

また、中古マンションを購入しようとしている方、購入後すぐに一時金徴収なんて話があったら怖いですよね?購入しようとしているマンションの修繕積立金は十分な水準なのか?高すぎないか?安すぎないか?次の大規模修繕はいつなのか?積立金の貯金は十分か?

気になり出したら止まりませんね!
大規模修繕費用の負担については、修繕積立金に具体的に現れます。

この記事では大規模修繕工事の費用が形と、なって現れる修繕積立金の相場について記載しています。

修繕積立金の相場は色々なデータが発表されています。

新築マンションにはこのような相場データと比較することで、修繕積立金の水準が安いか高いかを比較することができます。

中古マンションは個別性が強く、なかなか相場に当てはめるだけでは正確な判断が難しいです。個別性というのは、つまり、今までの修繕履歴、大規模修繕に掛けてきた金額、借金の額などです。

これからの修繕積立金の負担、すなわち大規模修繕費用の負担がどれくらいになるかは、新築マンションと中古マンションを分けて考えていく必要があります。

 

 

1.目安となる単価はあるけど、新築マンションと中古マンションでは事情が異なることに注意

 

 

修繕積立金のデータとしては、国土交通省が公表している「平成25年度マンション総合調査結果」があります。

タイプや戸数、築年数別に幅がありますが、平均でザッと12,000円前後です。
(部屋の広さで大分変わるのですが、ここでは3LDKの部屋をイメージして下さい。)

この他、平米単価で比べる方法もありますが、大事なのはこのような相場水準を目安として、下にあるか、上にあるか、です。
(とのくらい下なのか、上なのか、という細かな金額ではなく、大雑把なイメージを掴むレベルで考えて問題ありません。)

ここで重要なことがあります。
それは、新築マンションと中古マンションとでは、相場水準との比較の仕方が異なることです。

それは何故でしょうか?

 

2.将来の積立金は使い方次第で高くも低くもなることに注意

 

 

新築マンションの修繕積立金は、マンションデベロッパーが販売し易くするために、低く抑えられていることがあります。
つまり、そのままの水準の支払いを続けた場合、将来、積立金が足らなくなってしまうことがあるのです。
(もちろん、マンションによっては始めから適正な水準の積立金を設定しているところもあります。)
この場合、設定されている修繕積立金と相場を比較すれば、将来的に少なくともどれ位積立金を値上げすれば良いか、イメージを掴むことができます。

ですが、中古マンションの場合はそう簡単にはいきません。
中古マンションは築年数や戸数などが様々なこともありますが、それ以上に影響があるのが、これまでの大規模修繕に上手くお金を使っているかどうかです。
マンションの住民の方に専門家がいたり、または専門家に良く相談して大規模修繕を実施しているマンションなどは適正水準に近い積立金が設定されている可能性が高いです。
ただし、管理会社の言いなりになっているマンションや、相見積などを実施せずに施工会社の言い値で大規模修繕をしてしまったマンションなどは、積立金を絞り取られ、挙句の果てに借金をしているマンションもあるかもしれません。
その場合、不足分や借金返済のために、積立金の額が上乗せされている可能性があります。

 

 

3.新築マンションは相場データを活用、中古マンションは過去の大規模修繕履歴と今後の大規模修繕計画をチェック

 

では、具体的にどのように修繕積立金の負担が適正かどうかを調べるのか、説明していきます。

まず、新築マンションの場合は単純に設定されている修繕積立金と、相場データを比べます。
例えば、購入しようとしている新築マンション(3LDK・75平米)の修繕積立金が5,000円だとしましょう。
この金額を、先程の相場データの平均積立金(12,000円)と比較します。
この場合、差額の7,000円が将来の上昇幅の可能性の目安になります。つまり、新築を買った瞬間は安いけど、いずれ毎月+7,000円になる可能性がある、ということです。
(最近は、このような急激な積立金上昇を避けるため、新築当初から適正水準の積立金を設定しているマンションも見受けられます。)

これに対して、中古マンションはチェックする項目が変わります。
平均的な積立金の相場水準と比較しても意味がありません。
それでは中古マンションは何をチェックすればいいのでしょうか。
チェックすべきものは、積立金残高と借金の有無です。
積立金残高が多い場合、過去の大規模修繕のやり方が上手だった可能性が高いです。適正な相見積などを実施して、ぼったくりを避け、上手に大規模修繕を実施してきたんだと、推測できます。逆に積立金が少ない場合、現在の積立金水準ではもしかしたら足りなくなる可能性が考えられます。また、借金をしているマンションであれば、より将来の積立金不足が懸念されます。
この時、相場水準と比べて現在の積立金水準が低ければ、まだマシです。現在の積立金水準が相場より大分高いうえに、積立金残高も少なくて借金もしているマンションは要注意です。さらに積立金が高くなっていく可能性が高く、最悪の場合は一時金として何十万円も徴収されることがあります。

 

4.修繕積立金を見るだけで、大規模修繕費用の負担が本当に分かるの?

 

修繕積立金はあくまで積立金であって、大規模修繕費用の負担は工事金額の見積書などをチェックしなければ分からないでしょう、そう考える方もいらっしゃると思います。
確かに、負担という意味では、まさに大規模修繕工事の金額はそのまま、負担と言えます。

でも工事金額だけではダメなんです。
工事金額の見積書だけ見ても、得られる情報は限定的なのです。
それは何故かというと、工事金額は今現在の数字・工事金額ですが、修繕積立金は過去の借金や残高、将来の計画を反映した数値だからです。

つまり、過去にどれだけ大規模修繕工事の費用負担をしてきたのか、これから将来にわたってどのくらい負担が増えるのか、などはまさに修繕積立金をチェックすることで分かることなのです。

 

5.修繕積立金の相場データの使い方は新築マンションと中古マンションでは違う!

 

修繕積立金をチェックすることで、大規模修繕の負担レベルを把握することができます。
ただ、注意して下さい。
新築マンションと中古マンションではチェックの仕方が違います。

新築マンションは相場データと比較します。
中古マンションは修繕積立金の残高と借金の有無をメインにチェックして下さい。

相場データは、標準・平均的なグレード・設備・築年数の水準として使用すれば、将来の増額見込を判断する指標となります。

気をつけるべきなのは、新築マンションと中古マンションとで、相場データの使い方が違うことです。

 

 

6.何はともあれ一番重要なのは「次の大規模修繕」!逃げずに自分でも勉強しましょう!

 

相場データとのチェックで、問題かな、と思っていてもあきらめないようにしましょう。

中古マンションの場合には、過去の大規模修繕工事の失敗などで、相場水準より高い積立金となっているかもしれません。

でも、まだあきらめないで下さい。
次の大規模修繕を頑張って乗り切りましょう。
逆に言えば、将来の大規模修繕工事、積立金は自分たちの努力次第で変えられる、ということです。
例えば、100戸近いマンションの3回目の大規模修繕で、5,000万円で済ました所もあります。(積立金は貯金できたそうです。)

しっかりと自分でも勉強して、よりスマートに、大規模修繕工事を行いましょう!

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