【忙しい人必見!】大規模修繕とは?建築基準法との関係は?

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大規模修繕とは何か。建築基準法との関係はどうなっているのか。
建築士の資格がない人に大規模修繕工事の設計をされている………
大規模修繕工事が始まったけど、工事現場で良く見る建築看板がない………
管理会社の人は大規模修繕工事は役所への届出は必要ないって言ってるけど………

そろそろ自分のマンションが大規模修繕を迎える方。
既に大規模修繕中の方。
また今、まさに大規模修繕の問題に直面している方。

そんな方向けに、実際に体験したことも交えて、まとめた記事です。

私のマンションでは住民に建築関係の専門家がいないせいで、危うく高額な大規模修繕費をぼったくられるところでした。
大規模修繕工事を控えている皆さんにお伝えしたいのは、

「自分たちの積立金は自分たちで守りましょう!」
「自分たち以外に設計コンサル会社や管理会社などの力は借りても、信用してはいけません!」
「他人の言いなりにならずに、自分たちで大規模修繕工事をやりましょう!」

ということです。
この記事は自分たちで大規模修繕をやるために、調べた結果をまとめてあります。

 

 

1.大規模修繕工事が始まったけど、建築看板がない………設計コンサルの担当者が建築士資格者じゃない………

 

 

1-1.そもそも大規模修繕とは?

そもそも大規模修繕とは何でしょうか?
実は大規模修繕には大きく分けて2タイプあるのです。
まず、一つ目は、私たちが良く街を歩いている時に目にする、マンションの大規模修繕。(マンション全体がネットで包まれている光景を目にしたことはあるはずです。)
次に二つ目は法律上の大規模修繕です。(正確には「大規模の修繕」と言います。)
ここでいう法律とは、建築基準法のことです。
建築基準法とは、国民の生命などを守るための建築物関連の基準です。
この私たちが一般的に使うマンションの「大規模修繕」と建築基準法上の「大規模の修繕」とは言葉こそ同じですが、内容は全然違うものです。

だから、マンションの大規模修繕工事が始っても建築看板がないのも、建築士資格をもっていない人が大規模修繕の担当者で設計監理をやっていても問題がない「時もある」のです。

 

1-2.大修繕の設計は、建築士資格がない無資格者でもできる

 

先ほどの通り、マンションの大規模修繕は建築基準法上の大規模な修繕とはイコールではありません。
ですから、建築基準法の規制の対象にならない「時もある」のです。

ですから、設計コンサル会社の担当や管理会社の建築担当の方などの名刺に「一級建築士」と書かれていないことが起こりうるのです。
つまり、マンションの大規模修繕工事の設計コンサルは、一級建築士などのような特別な資格がなくても出来ることもあるのです。

 

1-3.大規模修繕の設計コンサルの担当者は、有資格者とは限らない!

 

繰り返しになりますが、マンションの大規模修繕の設計コンサルの担当者には、一級建築士などの資格を持っていない人もいます。
そして、そのことはほとんどの場合、問題になりません。
なぜなら、マンションの大規模修繕は、建築基準法上の大規模な修繕とは必ずしもイコールではないので、有資格による設計監理が必ず求められるものではないからです。

 

1-4.一級建築士による重要事項説明

 

以上のように、大規模修繕工事の設計と工事監理には、必ずしも一級建築士の資格は必要ありません。

ですが、一級建築士が設計監理を行う場合は、事前に重要事項説明が義務づけられています。
つまり、設計監理の業務を行う者が一級建築士かどうかは、重要事項説明の有無により分かるのです。

 

2.マンションの大規模修繕工事と、建築基準法はイコールではない!?

 

2-1.大規模修繕と建築基準法は関係ない部分が多い

 

私たちが街を歩いている時、目にしたり、また話題に上がる大規模修繕とは、屋上防水工事や外壁補修、鉄部塗装などの工事に代表されるものです。

一方で、法律上、すなわち建築基準法上の「大規模の修繕」は、一般的に使われる大規模修繕とは異なる部分が多く、基本的には別モノです。

 

2-2.建築基準法上の大規模修繕とは?

 

建築基準法上の「大規模の修繕」のイメージとしては、建物の骨格を半分以上イジる、そんなイメージをすれば分かりやすいと思います。

建築基準法上の定義は次の通りとなります。

 

建築基準法 第2条14号

大規模の修繕 建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕をいう

 

 

2-3.一般的な大規模修繕とは?

それでは、一般的に使われる大規模修繕とは、どのような工事なのでしょうか。
先ほどの建築基準法上の定義との対比で言えば、構造、つまり建物の骨格には影響しない工事、言わば、表面上の工事、というイメージです。

屋上防水工事や外壁タイル補修工事は?建物の骨格部分をイジる工事じゃないか、と思われるかもしれません。
でもこれらの工事は屋上や外壁の表面を変更する工事のため、建築基準法上の「大規模の修繕」には当たりません。

 

3.建築基準法上の「大規模の修繕」とは?

 

3-1法律上の定義

では建築基準法上の「大規模の修繕」の定義はどのようになっているのでしょうか。
繰り返しになりますが、条文を記載します。

 

建築基準法 第2条14号

大規模の修繕 建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕をいう

 

具体例は、マンションの一般的な大規模修繕のイメージから挙げようとすると難しいですが、大規模な耐震改修では建築確認が必要になる場合があるようです。

 

4.じゃあマンションの大規模修繕は無資格者でも自由にできるの?大丈夫?

 

4-1.工事金額はとても大きいのに、無資格者でも可能なマンションの大規模修繕………

 

これまでご説明してきたように、一般的なマンションの大規模修繕の設計監理は、一級建築士等の有資格者でなくても出来てしまいます。
これは無資格だから即問題、ということではありません。経験豊富な工事業者等なら、信頼してお任せすることはできると思います。
ただし、管理組合が施工業者を特命発注する責任施工方式であれば致し方ないと思われますが、第三者による工事のチェック機能が売りとなる設計監理方式においては、有資格者による設計監理が望ましいと考えられます。
特に戸数が多く、工事金額が大きくなるようなマンションでは、一級建築士の有資格者のよる設計監理を入れるべきではないでしょうか。

 

4-2.大規模修繕で建築確認が不要なもの

 

では、一般的な大規模修繕で、建築確認が不要な工事にはどのようなものがあるのでしょうか。

代表的な大規模修繕工事である「屋上防水工事」、「外壁補修工事」、「給排水管補修」、「シーリング補修」などは建築確認が不要な場合がほとんどです。
また、「耐震改修工事」は規模や工法によっては建築確認が不要になります。

 

4-3.【注意!】大規模修繕で建築確認が必要なもの

 

上記のように、代表的な大規模修繕の中でも建築確認が不要な工事もあるのですが、次に記載する工事は、建築確認が必要となりますので、注意が必要です。

・エレベーターのリニューアル工事
・集会所の新築
・共用部分の増築
・規模が大きい耐震改修工事 など

上記以外にも建築基準法上の「大規模の修繕」に該当するようであれば、建築確認が必要となります。

 

4-4.その他、建築基準法関連で注意すべきこと!「定期報告制度」

 

その他に注意しておくべき事項として、全面打診調査の義務があります。
建築基準法が平成20年4月に改正された際に、定期報告制度の一部が厳しくなりました。
具体的には、建物の新築、または大規模修繕から10年を経過した場合、そこから3年以内に外壁タイルの全面打診調査をしなければならないことになりました。
改正の趣旨は、タイル落下による事故防止です。
調査は義務であることに注意が必要です。
また、調査の方法としては足場を組む方法以外にも、ゴンドラやブランコ、ドローンによる赤外線調査など種類がありますが、いずれにしても結構な費用がかかるため、注意が必要です。

 

5.建築基準法とイコールではないけど、担当者の資格は必ずチェック!

 

以上、説明を続けてきましたが、皆さんが良くイメージする大規模修繕工事は、建築基準法上の「大規模の修繕」には該当しない場合がほとんどです。
その場合、一級建築士による設計監理が必ずしも必要とはされません。
ただし、一級建築士が設計監理を請負う場合には、重要事項説明の義務がありますので、自分たちのマンションの大規模修繕工事を担当する設計監理会社が、有資格者かどうかは気にするようにしましょう。

 

6.工事業者の選定基準うんぬんの話よりも、まず、建築士による設計監理かどうかを問題にしましょう!

 

大規模修繕の設計コンサル会社に話を聞くと、大手デベロッパーよりも、大規模修繕工事の実績が多い専門業者を薦められたり、工事業者の選定基準云々の話を聞かされます。

でも、そんなことよりも、まず、工事を第三者の視点から適正にチェックしてくれる工事監理会社が、一級建築士の有資格者によるものかどうかを気にすることの方が大事なのではないでしょうか。

なぜなら、工事業者の実績云々のリスクは、結局のところ、工事後のアフター保証が倒産により受けれなくなるリスクくらいしかないためです。

人の言うことを参考にすることは大事ですが、自分でも勉強して、確かめるようにしましょう。

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