失敗しないマンション不動産投資〜理事会の輪番制リスク③〜

不動産投資

不動産投資だけでなく、投資にはリスクが付き物です。

リスクとは、損失という意味だけではなく、自分では操作しきれない不確実な部分、という意味でも使われます。

サラリーマン投資家の方は、分譲マンションなどに投資をされると思いますが、その際にリスクとなるのが、

理事会の輪番制

です。

 

マンションは所有者みんなで管理組合を結成して、運営をしていきますが、この時、人間でいう頭に当たる部分が総会という機能、人間でいう手足に当たる部分が理事会という機能になります。

総会と理事会との他の違いは、総会は所有者全員が参加するのに対して、理事会は所有者から選ばれた数名が役員として参加する点です。

そして、この理事会の役員は通常、任期が1年から2年で交代する輪番制という制度が採用されています。

ここに、不動産投資におけるリスクがあります。

 

それはつまり、理事会の役員の中に、毎期、必ずしも不動産や工事などに詳しい人がいる可能性は少ない、ということです。

悪い管理会社は、理事会の役員が素人ばかりと分かると、相場より高い工事をふっかけてきて、管理会社の利益にしようとします。

私のマンションでも、過去に行われた工事で、

ここまで工事する必要がある?

とか、

たかだかこれだけの工事で百万円超えるかな?

という工事がありました。

 

不動産投資においては、有利な条件で購入や売却をする以外にも重要なことがあります。

それは、

運用中の費用適正化

です。

 

先程のように、相場より高い工事を何度も行なっていると、大規模修繕のための費用が貯まらず、いずれ月々の修繕積立金を増額する必要が出てきたり、最悪の場合は借入をしなければならなくなります。

そうなると、月々の費用が増えてしまうばかりか、管理が良くないマンションとして、資産価値が下がり売却価格にも影響します。

(つまり、売却価格が下がります。)

 

この理事会の輪番制リスクを防ぐために、

①拡大理事会

②引き継ぎチェックリスト

という方法を過去の記事で書きましたが、今回は、

③任期2年の半数交代

という方法を書いていきます。

 

国土交通省のマンション標準管理規約でも、任期は必要に応じて2年に設定することが推奨されています。

また、知人のマンションでは一度に全員が交代するのではなく、半数が交代して、半数は役員としてもう1年担当する、という方法が採用されていて、特に重要な引き継ぎ漏れなどはないそうです。(その場合、任期は2年となります。)

 

ただ、この方法の欠点としては、不動産や工事の専門家が理事会に参加しているとは必ずしも限らず、また任期2年は長すぎる、と思う方も多い、ということです。

 

ですから、私個人的には、理事会だけでなく、マンション住民全員で理事会の活動をモニタリングする拡大理事会と、引き継ぎチェックリストの併用という方法が、現実的かつ、効果的ではないかな、と思っています。

 

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