不動産の価格のうち、マンション価格は、一般の人でもイメージしやすいのではないでしょうか?
一戸建て住宅の場合は、新築か中古か、または建売か注文住宅か、などの条件次第で大きく変わります。
しかし、マンションの場合はシンプルです。
分けるとしても、新築か、中古か、リノベーション済みか、くらいでしょう。
また、リノベーションした場合は、中古価格にリノベーション費用をプラスすればよいので、比較的イメージしやすいかと思います。
ただ、一見、分かりやすそうに見えるマンション価格ですが、なかなか分かりづらいポイントがあります。
それは、
です。
修繕積立金は広告チラシの中に小さい文字で書いてあることが多いですが、どれくらいでれば適正なのか、問題ないのか、すぐに分からない方は多いのではないでしょうか。
修繕積立金の水準は、全国平均的な水準として、目安などが国土交通省の調査結果などで公表されています。
修繕積立金が、あまりにその平均的な水準より高い場合には、次のような価格下落リスクがあります。
まず、大規模修繕工事で資金が足りずに借入を行なっている可能性がある。
次に、将来の大規模修繕工事の際に、工事資金が足らずに、更なる修繕積立金の増額がされる可能性がある。
マンションを購入希望の人には、購入を検討したいマンションが、借入をしているのかどうかを、仲介業者を通じて調べてもらうことができます。
基本的に、修繕積立金が高く、借入をしているマンションは資産価値が下がります。
なぜなら、平均との差額分を住宅ローンとして考えると、同じ月々の支払い額で、より良いマンションを買えることができるからです。
極端に言えば、月々5万円くらいの修繕積立金になってしまった築30年くらいのマンションを買おうと思ったら、下手すると同じ月々の住宅ローン支払い額で新築マンションが買えてしまうかもしれません。
自分は購入したマンションに一生住むから、資産価値は関係ない、という方もいるかもしれません。
しかし、修繕積立金が高いマンションは、慢性的に資金不足となっている可能性が高く、将来の修繕積立金増額の可能性は高いと思われます。
マンションの購入時にも、売却時にも、更には大規模修繕工事をする時には、修繕積立金の水準に気をつけましょう。