マンションの機械式駐車場における問題には何があるか?

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「国土交通省・マンション総合調査」(平成25年度)によれば、都心では約40%ほどのマンションに機械式駐車場があるそうです。

 

とはいえ、私もそうでしたが、マンションを購入する時点で、将来、機械式駐車場が原因で多額の費用が必要となることなど、真剣に考える人はまず、いないでしょう。

 

この記事では、マンションの機械式駐車場に関する問題をまとめました。

 

もし、新築マンションの購入などを考えているようでしたら、ぜひご一読下さい。

 

 

1.高額なメンテナンス費用〜大規模修繕1回分に匹敵〜

 

 

機械式駐車場の費用は、ランニングコストと、リニューアルコストです。

つまり、毎年の維持管理費と、耐用年数が到来した時の設備更新費です。

 

維持費は1台あたり年に約1万円程度で、30台分あれば、毎年約30万円が維持費として必要になります。

 

さらに築後20〜30年目を迎える頃には、耐用年数が到来し、新品に交換するなら1パレットあたり100〜150万円ほどのコストが発生します。

 

30台で考えるなら3,000〜4,500万円もの費用が必要と言われています。

 

 

また、毎年の定期的な維持費以外にも、耐用年数が比較的短い部品等の交換も必要なため、20〜30年のサイクルで見ると、大規模修繕工事の1回分に匹敵するコストが必要と言われています。

 

1回目の大規模修繕工事は、仮に凌ぎきれても、2回目・3回目は分かりません。

 

これまでの修繕積立金では不足するかもしれません。

 

その場合、修繕積立金の値上げ、若しくは一時金を徴収される可能性が考えられます。

 

 

2.マンションの長期修繕計画に含まれていない場合がある

 

 

一般的に長期修繕計画は30〜35年周期で作成されます。

 

そして、大規模修繕工事は12年周期で計画されることがほとんどです。

 

つまり、向こう30年の修繕計画に合わせて、積立金を値上げしたりして、準備をします。

 

ところが、このような長期修繕計画に、機械式駐車場の維持・更新に掛かる費用が計上されていないマンションがあると言うのです。

 

機械式駐車場の維持・更新費用は、大規模修繕工事1回分に匹敵するほど、高額であるのに関わらず、です。

 

 

かくいう、私のマンションも計上されていませんでした。

 

そして、1回目の大規模修繕をギリギリのお金でやり繰りした直後に、管理会社が提出してきたのです。

 

やり終えたばかりの大規模修繕工事に負けないくらい高額な、「機械式駐車場の長期修繕計画」を。

 

管理会社が作成する長期修繕計画は、疑ってかかりましょう。

 

疑ってかかると得することはありますが、信用すると損することしかありません。

 

 

3.長期修繕計画も信用ならない

 

 

もし、機械式駐車場の空き台数が多く、無駄に維持管理費用が垂れ流しになっているようなら、平置化なども検討されるべきです。

 

ただ、そうではない場合。

 

つまり、空き台数もほとんどなく、住民の方々も機械式駐車場を存続させることに異議がない場合。

 

そんな場合には、機械式駐車場に関する長期修繕計画も立案しておくべきです。

 

長期修繕計画を立てることで、修繕積立金の残高、大規模修繕工事の予算、機械式駐車場の更新タイミングや必要な工事費などが見えてきます。

 

 

そして、この長期修繕計画に基づき、将来の一時金徴収や積立金値上げが必要か否かの話し合いをすることができるようになります。

 

とはいえ、管理会社などが作成してきた長期修繕計画を鵜呑みにしてはいけません。

 

竣工時から同じ管理会社の場合は、長期修繕計画の金額が高止まりしている可能性があるからです。

 

実際、私のマンションでは、長期修繕計画が改定されるたびに、予定の工事金額が倍々ゲームのように上がっていましたが、誰も気づいていませんでした。

 

 

重要なことは、保守会社や管理会社から出てくる「機械式駐車場長期修繕計画」は、信用してはいけない、ということです。

 

あくまで、将来の計画などの話し合いを行うための材料とするなら良いのですが、工事金額などを鵜呑みにしては絶対にいけません。

 

 

4.耐用年数が終わったら入れ替える?部分的?それとも、平置にする?

 

 

修繕積立金には限りがあります。

また、銀行などから借入をする場合でも、限界があります。

 

もし、どう考えても、機械式駐車場の部品交換や更新費用が足りないような場合、どうすれば良いのでしょうか。

 

そういった場合は、機械式駐車場を全部、あるいは一部撤去して平置きに変えるという方法があります。

 

もしピット式駐車場の場合は、砂などを入れて埋め戻すような場合もあります。

 

ただ、現在では、雨水などが侵入しないように、鉄板などでカバーするやり方が多いようです。

 

将来、また機械式駐車場の需要が出た場合に、カバーを取り外し、設備を入れ替えれば、また使用が再開できる、ということです。

 

もし、機械式駐車場の空きが多いような場合、平置き化にすることで、無駄なメンテナンス費用を節約することができます。

 

 

5.法律上の問題〜駐車場附置義務〜

 

 

マンションを建築する場合、自治体から条例に基づき、最低限の駐車場台数を設置する義務が課せられていることがあります。

(駐車場附置義務、と言います。)

 

これは、繁華街など、立地条件が良いマンションほど、適用される場合があるので、注意が必要です。

 

駐車場附置義務が影響する場合としては、住民の半数以上が駐車場を使っていない場合が考えられます。

 

このような場合は、費用対効果を考えれば、機械式駐車場を平置化して、不要なメンテナンス費用を節約することが効果的と考えられます。

 

しかし、もし、駐車場附置義務の設置台数ギリギリだった場合、1台でも駐車場を潰せば付置義務を満たさなくなり、建築基準法違反になってしまいます。

 

そうなってしまうと、例えば、将来の建て替えなどが不可能になってしまう可能性があります。

 

機械式駐車場の平置き化や廃止する場合、この駐車場附置義務についても、注意するようにしましょう。

 

 

6.駐車場使用料は一体何に使われているの?

 

 

駐車場が満車の場合でも注意が必要です。

 

駐車場使用料が、キチンと駐車場のメンテナンスに使われているかどうか、チェックしましょう。

 

例えば、私のマンションでは、駐車場使用料が、不要な工事(しかも、駐車場とは関係ない工事です。)に頻繁に使用されていました。

 

その結果、いざ、メンテナンス費用が必要となった場合、資金が不足している、という有様でした。

 

その原因は、管理規約にもあるようです。

知人のマンションでは、管理規約上、駐車場使用料は「管理費」に充当されるようになっていたらしいです。

 

 

マンション標準管理規約では、駐車場の維持管理費用及び修繕積立金に充当するよう、記載がされています。

 

知人のマンションでは、管理規約を改定し、ことなきを得ましたが、住民に全く専門知識がない場合、不要な、しかも高額なメンテナンス工事が知らず知らずのうちに、管理会社主導で行われているかもしれません。

 

十分、注意しましょう。

 

 

7.まとめ

 

 

いかがだったでしょうか。

 

機械式駐車場は「金食い虫」と言われてしまっています。

 

しかし、その事実を知らない人が多いです。

 

また、機械式駐車場の正しい使い方を知らないことなどが原因で、事故が発生していたりもしています。

 

空き台数が多いから、マンション外部の人に勝手に貸し出したりしていませんか?

 

もし収益事業に認定されてしまうと、税金を払う必要が出てきて、やらなきゃ良かった、っていうことにもなりかねません。

 

機械式駐車場の問題をしっかり把握して、自分たちで勉強する姿勢は必須です。

 

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