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不動産の簿価とは何か?【簡単解説】

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「簿価」は、不動産投資や売買を行う上では避けて通れない用語です。

 

簿価の意味や仕組みを知らずに不動産を売買すると、思わぬ損をしてしまう可能性があります。

 

この記事では、主に不動産売買時の簿価について、説明しています。

 

 

1.簿価とは何か?

 

 

簿価とは何でしょうか。

 

企業会計において会社が所有している資産に対して、帳簿上で付されている価額のこと。一般には該当資産の取得原価を指す。帳簿価額。

(出典:精選版 日本国語大辞典)

 

 

簡潔に言うと、不動産の簿価とは、

 

不動産の購入価格

 

です。

 

 

上の定義の中の、

 

帳簿

 

 

取得原価

 

は、会計で使う専門用語です。

 

 

分かりやすく言うと、

帳簿とは、いくらで売ったり、買ったりしたかを記録するものです。

 

 

取得原価とは、購入価格のことです。

ただし、厳密に言えば、購入価格だけではなく、運送費や手数料などの

 

付随費用

 

という出費も加えて計算します。

 

 

2.不動産の取得原価の付随費用とは?

 

 

では、不動産の簿価になる付随費用には何があるのでしょうか?

 

例えば、土地・建物の購入代金、建物の建築代金は付随費用ではなく、購入価格です。

 

一方で、購入するときにかかった仲介手数料や各種税金、リフォームなどの増改築にかかった費用、住宅ローンの利息などは付随費用になります。

 

簿価を計算するうえでは、土地・建物の購入価格に加え、これらの手数料などを含めます。

 

 

具体的な購入価格と付随費用には次のようなものがあります。

 

(1)土地・建物の購入代金
(2)建築代金
(3)購入時にかかった税金(登録免許税、不動産取得税、印紙税など)
(4)仲介手数料
(5)測量費
(6)整地費・建物の取り壊し費用など
(7)設備費
(8)改良費
(9)借入金の利子(条件あり)

 

 

3.買った価格と同じ価格で売っても、利益が出る理由

 

 

では、次に不動産を売る場合を考えます。

 

もし、不動産を売って利益が出た場合、その利益に対して税金がかかります。

 

不動産の簿価は、購入価格です。

 

売った価格というのは、成約価格です。(実勢価格、とも言います。「時価」の水準とは異なることもあります。)

 

関連記事:土地価格の実勢価格とは?時価や公示地価、売買価格との違いは?

 

 

不動産の価格は、毎年、上がったとか、下がったとか言われています。

 

ですから、例えば、10年前に買った不動産を今年売った場合、購入価格と売却価格が全く同じという可能性は少ないです。

 

ただ、仮に、3,000万円で購入して、売った価格も3,000万円だった場合を考えてみて下さい。

 

この場合、利益は出るでしょうか、出ないでしょうか。

 

実は、購入価格と売却価格が全く同じ価格であっても、利益が出ることがあります。

 

その理由は

 

減価償却

 

です。

 

 

減価償却とは、分かりやすく言うと、

 

毎年、築年数が古くなるにつれ、建物の「簿価」を減らしていくこと

 

です。

 

 

ですから、3,000万円で購入しても、時の経過につれ、減価償却されると、建物の簿価は減少し、2,000万円くらいになっているかもしれません。

 

そんな時に、3,000万円で売ると、1,000万円の利益が出てしまう、という訳です。

 

ちなみに、先ほど、売却価格は成約価格(実勢価格)と言いましたが、この辺りについては、次のリンクを参考にして下さい。

 

簿価は、時価ではないし、成約価格(実勢価格)でもありません。

 

また、売却価格は時価とも限りません。

 

 

4.売却損益の計算方法

 

 

では、具体的な売却損益の計算方法はどのように行うのでしょうか。

 

 

具体的な式は次の通りです。

 

売却損益 = 売却価格 – ( 簿価 + 譲渡費用 )

 

 

売却によっていくら儲かったか、または損したかは、

 

売却価格から簿価を引けばいいだけではありません。

 

売却するためにかかった費用である譲渡費用も控除する必要があります。

 

 

譲渡費用とは、具体例を挙げると、

 

不動産業者に支払う仲介手数料
測量費用
印紙代
リフォーム代
交通費

 

などの諸費用のことを言います。

 

 

このように売買損益を計算するためには、いくらで購入したかという購入価格が分かっていないといけません。

 

しかし、先祖代々受け継がれた土地や、随分昔に購入した不動産など、購入価格が分からない時があります。

 

そんな時は、

 

売却価格の5%を取得価格とみなすことができます。
(概算取得費、と言います。)

 

 

5.まとめ

 

 

いかがだったでしょうか。

 

不動産を売る時には、

 

簿価

 

による損益の計算をしなければなりません。

 

 

そして、もし、利益が出ていたら、税金を払う場合があります。

 

そのため、不動産の売却の際には、簿価についての知識が必要になります。

 

土地には一物四価と言われる公的指標がありますが、これに簿価や実勢価格を加えると更に複雑になります。

 

詳しくは次のリンクを参考にして頂きたいのですが、

 

簿価は時価ではない

 

簿価と時価は同じ価格推移はしない

 

ということを、覚えておいて下さい。

 

関連記事:土地価格には4つの価格?一物四価を正しく理解!【簡単解説】

 

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不動産価格のランキングを知りたい!日本だけでなく世界のランキングもある?

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不動産価格のランキングにはどのようなものがあるのでしょうか。

不動産といっても、住宅系なのか商業系なのか、また、日本国内なのか海外なのかで、全く異なります。

この記事では、不動産価格のランキングを公表しているサイトなどを調べてまとめました。

 

 

 

 

 

1.日本の価格ランキング

 

 

 

1-1.用途別の価格順位ランキング

 

 

国土交通省の地価公示のサイトでは、用途別の土地価格(地価)の日本国内ベスト10が公表されています。

ここで公表されているのは、1㎡単位でいくらか、という㎡単価です。

(㎡単価 × 面積 = 土地価格 です。)

地価公示とは、地価公示法にもとづき、国土交通省土地鑑定委員会が毎年3月下旬に公表する地価のことで、これを「公示地価」と言います。

「公示地価」とは、毎年1回、土地の価格の定点観測ポイントについて、不動産鑑定士が、様々なデータを分析して計算して判断して評価したものです。

国土交通省の地価公示のサイトでは、

住宅地
商業地
工業地

という用途別に、上位10位までの地価とポイントが公表されています。

(出典:国土交通省 地価公示ホームページ「公示価格高順位表」)

 

 

 

 

 

1-2.地価上昇率ランキング

 

 

地価公示は、毎年1回、地価を定点観測するものです。

 

地価公示のサイトでは、昨年の地価と比べた上昇率(または下落率)の用途別、圏域別のランキングも公表されています。

住宅地だけでなく、商業地や工業地も掲載されています。

(出典:国土交通省 地価公示ホームページ「変動率上位(または下位)順位表」)

 

 

 

1-3.商業地の最高価格ランキング

 

 

繰り返しになりますが、地価公示は、日本全国の地価の定点観測をしています。

 

ですから、日本全国の地価が公表されています。

 

各都道府県の中で、最も地価の高い商業地について、都道府県別にランキング形式で確認できるグラフがあります。

(出典:国土交通省 地価公示ホームページ)

 

 

1-4.住宅地の平均価格ランキング

 

 

地価公示のサイトでは、住宅地についても、都道府県別にグラフでランキングが確認できます。

(ただし、都道府県の平均ではなくて、「都道府県庁所在地」の市町村の平均価格になります。)

 

商業地の場合は各都道府県の中での最高地価でしたが、住宅地の場合は平均価格になります。

(出典:国土交通省 地価公示ホームページ)

 

 

2.世界の価格・賃料ランキング

 

 

2-1.世界のオフィス価格とマンション価格

 

 

日本のランキングについては、公的な指標などが参考になります。

 

では、海外の場合はどうでしょうか。

 

海外の場合、一般財団法人日本不動産研究所が、「国際不動産価格賃料指数」という調査を公表しています。

一般財団法人日本不動産研究所「国際不動産価格賃料指数」

 

この調査では、東京を100として、国際的に主要な都市の価格を指数化しています。

 

また、価格はオフィスだけでなく、マンションについても公表されています。

 

この調査は、国際的な主要都市の不動産市場動向を分析する為に行われています。

 

調査を行う同研究所の不動産鑑定士が評価した価格を指数化したもので、対象となる都市は東京、大阪、ソウル、北京、香港、台北、シンガポール、クアラルンプール、バンコク、ジャカルタ、ホーチミン、ニューヨーク、ロンドンの14都市になります。

 

オフィス価格については、東京の丸の内・大手町地区の最上位オフィスの価格を100.0とし、各都市の価格水準を指数化したものです。

 

 

詳細はリンクを確認して頂くとして、オフィス価格の水準が最も高い都市は香港なんです。2位は東京なのですが、東京の水準を大きく引き離しての1位です。

3位はロンドンです。

ただ、最新調査時点では政治的混乱が原因で、下落傾向が見られます。

 

 

次にマンション価格についてです。

 

マンション価格の水準については、東京の港区元麻布の高級マンション価格を100.0とし、各都市の価格水準を指数化されています。

 

マンション価格の1位及び2位は、香港とロンドンです。

 

特筆すべきは、香港及びロンドンともに、マンション価格水準は東京の2倍以上である点です。

(原因は海外投資家等による不動産投資が考えられます。)

 

3位は上海です。

 

上海については、指数が126.1と、東京の約1.2倍の価格水準となっています。

 

 

2-2.世界の住宅市場

 

 

先ほどの調査は、

 

「マンション」

 

の価格でした。

 

 

その他に、マンションに限定せず、住宅市場というくくりでランキングを発表している調査があります。

 

 

その調査というのは、アメリカの調査会社デモグラフィア(Demographia)が行なっているものです。

 

同社が、世界の都市圏の住宅市場を分析して、平均的な世帯年収に対する住宅価格の倍率を年次で発表しています。

 

調査対象となるのは、オーストラリア、カナダ、中国(香港)、アイルランド、日本、ニュージーランド、シンガポール、イギリス、アメリカなどの都市圏です。

 

この調査では、住宅価格の中央値と世帯年収の中央値を比較しています。

 

 

つまり、例えば世帯年収が500万円で、住宅価格が5,000万円なら、その倍率は5倍、という計算になります。

 

ちなみに、日本の年収倍率は、平成バブル期で最大18倍程度だったものが、最近では地域によって、4〜8倍程度になっている、と言われています。

 

ちなみに、2019年版には日本のデータがないので、2018年版で各国を比較してみますと、

 

中国(香港) (19.4)
オーストラリア(5.9)
ニュージーランド(5.8)
シンガポール(4.8)
イギリス(4.5)
カナダ(4.3)
日本(4.2)
アメリカ(3.8)

 

香港は別格として、日本は各国で並べると、決して高すぎない、という結果になっています。

 

ちなみに、最も低い倍率は、米国オハイオ州北東部ヤングスタウンで、年収の1.9倍となっています。

 

 

2-3.番外編:世界の商業地賃料ランキング

 

今までは価格のランキングでした。

 

価格以外にも賃料ランキングがあります。

クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドでは、年次で、全世界の一等地ショッピングストリートの賃料を調査しています。

各国につき、1つのストリートが調査され、全世界で446の目抜き通りの定点観測が行われています。

 

日本の商業地、ショッピングストリートでランキングしているのは、銀座です。

2018年の調査で30年という歴史を誇る同調査ですが、銀座は過去30年間、一度もトップ10から外れたことはないそうです。

(出典:クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド ホームページ)

 

 

3.まとめ

 

 

いかがでしたでしょうか。

 

ある程度土地感などがあっても、やはり、ランキング形式で価格を見ると、一目瞭然です。

 

気を付けて頂きたいのは、用途です。

 

用途が変われば、価格及び賃料水準はまるっきり異なります。

 

調べたい目的の用途が何であるのか、確認する前にはっきりさせておきましょう。

 

 

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不動産価格を比較する方法とポイント【簡単解説】

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不動産価格を比較しようとしても、何をしていいか分からない………という方。

 

この記事では、比較のポイントを絞ることについて、解説しています。

 

 

1.目的別に比較すべき対象が変わる?

 

 

例えば、新築マンションを探しているけど、それぞれのマンションで、どこを比較すればいいか分からない、という方。

 

中古マンションを探しているけど、どこに注目して比較すればいいか分からない、という方。

 

それぞれの目的に応じて、重視するポイントは異なります。

 

不動産価格は複雑な要素が入り組んで決まっているので、一つ一つを念入りに比較したのでは、とてつもない時間がかかる割に、効果はあまり得られないでしょう。

 

重要なのは、自分の目的が何なのか、そして、比較するべき重要なポイントを絞れるだけ絞ることです。

 

 

2.なぜ、目的別に比較するポイントが異なるのか?

 

 

目的別に比較するポイントが異なる理由、

 

それは、

 

不動産の価格の決まり方

 

が違うからです。

 

 

つまり、価格の決まり方に関係ない、もしくはあまり影響がないことまで、細かく調べるのはナンセンスです。

 

逆に、価格に重大な影響を及ぼす要因については、ポイントを絞ってしっからと調べるべきなんです。

 

 

 

 

3.目的別の比較ポイント

 

 

例えば、不動産価格を比較する場合、目的や用途を無視すれば、以下のようなポイントが挙げられます。

 

・坪単価
・専有単価
・延床単価
・グロス利回り
・ネット利回り
・間取り
・方位
・建物の延床面積
・賃貸可能床面積
・基準階面積
・分譲単価
・粗利益率

などなど

 

こんなに沢山の項目の比較なんてやってられない!

 

と思いますよね。

 

 

以下では、そんな方のために、各目的や用途別に、比較すべきポイントを、重要なものに絞りました。

 

 

目的:住む

 

 

・一戸建

 

路線価に着目しましょう。

 

路線価を比較すれば、土地価格の違いが分かります。

また、総額から土地価格を引けば、建物価格の目安が分かります。

 

一戸建の場合は、

 

路線価

 

を調べて、比較しましょう。

 

 

 

・中古マンション

 

室内であれば、リフォームをどのくらいしているか、が重要です。

 

また、もう1点、借金をしているかいないか、をチェックして下さい。

管理が悪いと、修繕積立金の管理がザルになり、小修繕にお金を使い、大規模修繕の時にお金が足りず、借金をしてしまうことになります。

 

 

 

目的:投資

 

投資目的の場合は、

 

グロス利回り

 

 

空室率

 

を確認して下さい。

 

広告に出ているのは、空室がない時のグロス利回りです。

 

空室率が大きい、または大きかった場合は、要注意です。

 

 

 

 

4.坪単価の比較だけではダメなのか?

 

 

坪単価の比較は、物件ごと、というよりは、年ごとで行うことに意味があります。

 

つまり、不動産価格の推移をグラフなどで比較する場合には、坪単価に単純化して比較した方が分かりやすい、ということがあります。

 

ただし、目的や用途ごとに様々な比較ポイントがある中で、坪単価だけを比較する効果というのは薄いです。

 

 

5.まとめ

 

 

不動産価格を比較するときは、

 

目的

 

をはっきりさせましょう。

 

 

なぜなら、目的別に注目すべき要因が異なるからです。

 

 

ポイントを絞って、より効果的な比較を行いましょう。

 

 

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不動産価格が適正かどうかを調べる方法【簡単解説】

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不動産を買いたい場合、売りたい場合。

 

本当にこの価格で買っていいのだろうか。

 

この価格で売って損はしないだろうか。

 

そんな時、基準となるのが「適正な価格」です。

 

不動産の適正な価格はどのように分かるのでしょうか。

 

 

1.適正価格を知る方法

 

 

不動産の適正価格を知る方法として、様々な方法が巷では紹介されています。

 

そんな様々な方法でも、本質的には、

 

2つ

 

に絞られます。

 

 

それは、

 

自分で調べる

 

のか、

 

専門家に依頼する

 

かの、どちらかです。

 

 

ここでいう専門家は不動産鑑定士です。

 

時価を決定するのは、不動産鑑定士の独占業務となっているためです。

 

不動産業者の査定価格

 

というのは、あくまで時価の参考にはなりますが、時価そのものではありません。

 

 

グループ分けをすると、不動産業者の査定価格は、

 

自分で調べる方法

 

に分類されます。

 

 

 

以下、不動産価格を調べる方法を、グループ分けしました。

 

 

【自分で調べる】
①公的指標
公示地価
基準地価
相続税路線価
固定資産税評価額

②成約価格
不動産取引価格情報

③売り出し価格
販売チラシ
インターネット情報

④査定価格
AIによる査定価格
不動産業者の査定価格

⑤トレンド分析
不動産価格指数
各専門機関による予測値

 

【専門家に依頼する】
鑑定評価額

 

 

2.不動産の適正な価格とは?

 

 

不動産の適正価格とは?

 

という質問の答えは、

 

時価

 

になります。

 

 

「不動産の価格」というのは、色々に様々あるように思われがちですが、本質的には、

 

時価

 

 

売買価格

 

しかありません。

(詳しくはこちらの記事で解説しています。)

関連記事:【簡単解説】不動産価格の決まり方は?不動産価格を決定する方法とは?

 

 

 

売買価格は、

売主と買主という取引当事者間で、

時価を基準とした交渉がなされたうえで、

合意された価格です。

 

 

ですから、時価と乖離することもあり得ます。

 

 

つまり、売買価格は調べるものではなく、結果として分かるものなんです。

 

もし、売買の参考にするための不動産の適正価格を知りたい、ということであれば、

 

 

公的指標や査定価格、売り出し情報を調べて自ら時価を推測するか

専門家である不動産鑑定士に依頼するか

 

 

の2者択一になります。

 

 

不動産業者の査定価格は、あくまで仲介手数料、または買取のための提案価格です。

 

つまり、売主や買主の希望が織り込まれた売買価格と同様に、不動産業者の希望が織り込まれている査定価格は、時価と乖離することがあります。

 

 

3.不動産の適正価格を自分で調べる方法

 

 

不動産の適正価格、つまり時価を自分で調べる方法をそれぞれ簡単に解説します。

 

 

3-1.公的指標

 

 

不動産のうち、土地価格については、公的機関から、以下の指標が公表されています。

 

公示地価
基準地価
相続税路線価
固定資産税評価額

 

これらの指標は「一物四価」という呼ばれ方で広く知られています。

 

 

下記の表は、一物四価の特徴をまとめたものになります。

 

 

また、それぞれの簡単な解説は以下の通りです。
(詳しく知りたい方は、こちらをご覧下さい。)

関連記事:土地価格には4つの価格?一物四価を正しく理解!【簡単解説】

 

 

①公示地価

 

国土交通省が毎年1月1日時点の土地の時価として公表している価格。

目的は、一般の土地取引の指標とされています。

 

 

②基準地価

公示地価と同じく、土地の時価を示す指標ですが、都道府県から公表されます。

また、基準日も毎年7月1日時点です。

 

 

③相続税路線価

相続税や贈与税の税金を計算する目的で、毎年1月1日時点の土地価格として公表している価格です。

価格水準として、公示地価、つまり時価水準の80%の水準です。

 

 

④固定資産税評価額

各市区町村が、固定資産税や不動産取得税等の税金を計算する目的で、土地や建物等の固定資産について公表している価格です。

公示地価や相続税路線価と異なり、3年ごとに見直しが行われ、公表されます。

土地は、時価の70%程度の価格水準となっています。

 

 

3-2.成約価格

 

 

売り主と買い主の双方が合意し、売買契約書に記載される価格が成約価格です。(「実勢価格」とも言います。)

インターネットで不動産業者が公開している情報は、次で説明する売り出し価格になります。

 

 

成約価格と売り出し価格の違いは、分かりやすく言うと、

 

売り出し価格は値引き前
成約価格は値引き後

 

というイメージです。

 

 

成約価格は、国土交通省のホームページである「不動産取引価格情報」というサイトから調べることができます。

(個人情報の関係で場所は特定できませんが、成約価格が分かる貴重なサイトです。)

関連記事:土地価格の実勢価格とは?時価や公示地価、売買価格との違いは?

 

 

 

3-3.売り出し価格

 

 

実際に販売チラシなどの広告に掲載される価格です。

ポストに投函されている販売チラシや、インターネットで検索して入手することができます。

中古マンションなどの売買では、値引き交渉が行われることが多いので、ある程度の値引き幅を上乗せした価格となっていることに注意が必要です。

 

関連記事:【時間がない人は必見!】効率的に不動産情報を集めるやり方はコレ!

 

 

3-4.査定価格

 

 

不動産業者が、物件がいくらで売れるのかを査定した価格のことです。

また、最近ではインターネット上で、AIが査定してくれるサイトもあるようです。

主にリフォームに必要な費用、周辺環境などを反映するためには、現地調査が必須です。

 

これを行っていない査定は、

机上査定

と言われ、やや精度が落ちます。

 

また、現地を調査してからの査定額も、分析方法や資料などを考慮すると、後ほど説明する不動産鑑定士による鑑定評価額とは異なり、時価ではないことに注意しましょう。

 

関連記載:【時間がない方必見!】AI(人口知能)を使って不動産価格を検索

 

 

3-5.トレンド分析

 

 

不動産価格には、高騰期と低迷期の波が存在します。

 

ですから、不動産の適正価格を知るためには、現在の情報を集めるだけではなく、過去の推移と今後の傾向についても調べる必要があります。

 

価格の推移について調べるには、以下のグラフが分かりやすいと思います。

 

不動産価格指数

(出典:国土交通省ホームページ)

 

 

市街地価格指数

(出典:「地価にみる日本の今」伊藤裕幸)

 

 

また、将来予測については、例えば、一般財団法人日本不動産研究所が予測値を公表しています。

マンション価格の予測

 

 

関連記事:【時間がない方必見!】不動産価格の推移をグラフで調べる方法

 

 

 

4.不動産の適正価格を専門家に依頼する方法

 

 

不動産鑑定の大手企業としては、

 

一般財団法人日本不動産研究所
大和不動産鑑定株式会社
株式会社谷澤総合鑑定所

 

が有名です。

 

他にも、信託銀行だったり、不動産仲介会社なども不動産鑑定をしている会社もあります。

 

また、地元で有名な不動産鑑定事務所に相談する方法もあります。

 

 

5.まとめ

 

 

いかがだったでしょうか。

 

繰り返しになりますが、不動産の適正価格を調べる方法は、

 

2つ

 

にまとめられます。

 

 

それは、

 

自分で調べる

 

か、

 

不動産鑑定士に依頼するか

 

です。

 

 

不動産鑑定士に依頼するのは費用がかかりますが、細かい分析作業を任せられる、また、時価の証明書として不動産鑑定評価書が手に入るという良いところもあります。

 

一方で、自分で調べる方法は、公的指標から成約価格、将来トレンドまで自ら調べることになり、時間と手間がかかる分、費用を節約できるというメリットがあります。

 

どちらを選ぶかは、予算と時間に応じて、選択されるのが宜しいかと思います。

 

 

関連記事:【時間がない方必見!】不動産価格を検索できるサイトまとめ

 

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【簡単解説】マンション価格の推移と今後の予測について

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建築費が上がったり、新築マンション価格が高騰していたり、マンション価格には波がありますよね。

 

この記事では、マンション価格の推移についてまとめています。

 

 

1.マンションはいつ買うのがオススメか?

 

 

まず、結論から先に言いますと、

 

マンションに買い時はありません

 

ということです。

 

 

つまり、買い時によって、失敗や成功、ということは本来、あり得ないはずなんです。

 

むしろ、

 

マンション価格が高騰しているからと言って、

無理矢理住んでいる家を売ってしまったり、

 

 

マンション価格が底を打っているからと言って、

無理矢理マンションを購入したり、

 

 

と、こういう無理な行動をすると、大抵は失敗します。

 

 

繰り返しますが、

 

マンションに買い時はありません

 

 

 

大切なのは、

 

自分が納得できる物件を見つけること

 

です。

 

 

自分が満足できる物件があれば、時期は関係なく買うべきです。

 

高い時に買っても、ずっと住むなら関係ないし、

 

高い時に売れたとしても、代わりに買う物件が高ければ、あまり効果はないですよね。

 

とはいえ、マンション価格の高騰や下落が、物件自体の特徴に全く影響を与えないか、というと、そうではありません。

 

 

2.マンション価格の影響を受けるポイント

 

 

マンション価格の高騰や、地価の下落などが、物件自体に与える影響には、主に以下のようなことが考えられます。

 

 

2-1.部屋の広さ

 

マンション価格は、建築費の水準に強く影響を受けます。

建築費が高い時は、利益を上げるためには、販売価格を高くする必要があります。

 

 

しかし、販売価格を上げるのにも限界があります。

 

住宅ローンが組めなくなるからです。

 

そういう場合、住宅ローンの上限を超えないように、部屋の面積が小さくなっていく傾向があります。

 

 

3LDKの場合、70平米が基準になると思われます。

 

価格高騰期には、70平米未満の部屋が多くなります。

 

逆に、価格低迷期には、70平米を超える部屋が多くなります。

 

もし、部屋の広さにこだわりがあるなら、価格高騰期の購入は避けた方が良いかもしれません。

(面積にこだわりがなければ関係ありません。)

 

 

 

2-2.敷地面積

 

 

建築費と同様に、地価はマンション価格に強く影響を与えます。

 

なぜなら、マンション開発には、まず、土地を仕入れる必要があるからです。

 

つまり、地価が高い時は、販売価格に利益を乗っけて、元を取ろうとします。

 

体力のあるデベロッパーであれば問題ないでしょうが、地価が高い時に、広大な敷地面積を仕入れるのは、リスクが伴います。

 

ですから、広い敷地、ゆったりとした敷地にこだわる方などは、地価が低迷している時が、マンション購入には良い時期かもしれません。

 

 

3.今後のマンション価格の推移はどうやって決まる?

 

 

マンションに買い時はない、とは言われても、部屋の広さや敷地面積に影響があるなら、気にした方がいい、と考える方もいると思います。

 

そんな方のために、今後のマンション価格の推移をどうやって調べるか、ということをまとめました。

 

 

 

まず、マンション価格に影響を与える基本的事項としては、主に以下のものがあります。

 

 

【マンション価格に影響を与える基本的事項】

・所得水準と金利
・地価
・建築費
・新築マンション価格

 

 

 

所得水準と金利は、マンション購入者が借りることができるローンの総額に影響を与えます。

 

所得水準が高ければ高いほど、借入ができるローンは増えます。

 

また、その反対に、金利が低ければ低いほど、借入ができるローンが増えます。

 

つまり、所得水準が高くて、金利が低ければ、マンション価格は高騰する傾向がある、という訳です。

 

 

地価や建築費は、一般の商品でいうところの材料費です。

 

材料費が上がれば、利益を出すためには、販売価格を上げなければなりません。

 

 

ですから、地価や建築費が高騰している時は、同じようにマンション価格も高騰する傾向にあるのです。

 

 

最後に新築マンション価格です。

これは、中古マンションの価格に影響を与えます。

 

新築マンションの価格が上がれば、相対的に中古マンションの価格も上がります。

 

また、その反対に、新築マンションの価格が下がってくれば、中古マンションも価格をさげなければ売れなくなります。

 

 

 

4.マンション価格の今後の予想は?

 

 

では、基本的な事項を踏まえ、具体的に今後のマンション価格の展開について考えてみましょう。

以下サイトのグラフをご覧下さい。

 

一般財団法人日本不動産研究所ホームページ

 

東京23区のマンション価格予測です。

 

このように具体的に価格動向を予測してくれている資料は珍しいのですが、グラフを良く見ると、あることが分かると思います。

 

波がある

 

ということが分かると思います。

 

 

 

もう一つ、次のグラフを見て下さい。

(出典:国土交通省「不動産価格指数」)

 

こちらは、過去からのマンション価格の推移を確認したい場合に分かりやすいグラフです。

 

つまり、価格高騰期や、価格が最も低い時期は、15年周期でくることを前提にすれば、おおよそ何年後が価格高騰期なのか、とか、価格が下がる時期なのか、ということが予想できます。

 

 

このグラフはマンション価格ではなく、土地価格、つまり地価の推移を表したグラフです。

(出典:「地価にみる日本の今」伊藤裕幸)

 

 

このグラフにも波がありますよね。

 

つまり、不動産価格は、全般的に波がある、ということなんです。

 

 

そして、この波は

 

15年周期

 

ともいわれております。

 

 

 

 

 

5.中古マンションは「管理」を絶対にチェック!

 

 

最近では、駅徒歩10分圏内かどうかで、価格が2極化している、と言われます。

 

でも、だからと言って、徒歩15分の物件が全く売れないわけじゃありません。

 

また、今後、働き方改革などで電車通勤が少なくなるようなことがあれば、徒歩15分の物件も売れやすくなるかもしれません。

 

しかし、そのように時代の移り変わりによって価格への影響が変化することがある一方で、絶対的に不変なポイントもあります。

 

 

マンションの場合は、

 

管理

 

です。

 

 

マンションは管理を買う

 

と言われますが、まさしくその通りです。

 

 

なぜなら、管理の良し悪しは、大規模修繕などを通して、所有者の出費に直結するからです。

 

管理の状態が悪く、修繕積立金も貯まっていないマンションの場合、中古マンションの購入価格以外にも、積立金の値上げや、場合によっては一時金の負担など、突然の出費が発生する可能性があります。

 

その反対に、管理の良いマンションでは、築年数が経過していても、グレードアップ工事を実施したりするなど、資産価値を一定に保っているようなマンションもあります。
また、一時金などの出費の心配もありません。

 

 

中古マンションの価格の推移を知りたければ、

 

新築マンション動向をチェックすることよりも、

 

まず管理がしっかりしているかどうか

 

を最優先にチェックすることが必須です。

 

 

6.まとめ

 

 

いかがでしたでしょうか。

 

 

繰り返しますが、

 

マンションに買い時はない

 

です。

 

 

むしろ、買うタイミングを気にするよりも、

 

自分がどういう立地に住みたいか

 

どういう部屋に住みたいか

 

広さは?間取りは?

 

 

ということを突き詰めていくことが、最重要です。

 

 

私の知人でも、安く買って高く売った、という話を聞いたことがあります。

 

ただ、高く売れたのはいいのですが、その代わりに買ったマンションは、ものすごく高かったですが………

 

 

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【簡単解説】不動産価格の決まり方は?不動産価格を決定する方法とは?

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不動産価格は、

 

「一物四価」

 

と言われたり、

 

売り希望価格や実勢価格などなど、

 

様々な価格の種類が世の中には氾濫しています。

 

 

この記事では、

 

そんな世の中に氾濫した不動産価格を可能な限りまとめて、

 

それらの価格がどのように決定されるのか、

 

解説しています。

 

 

1.不動産価格は、色々あるように見えて本質的には2種類しかない

 

 

不動産価格は、一物四価や実勢価格など、価格の種類が様々あるように言われていますが、本質的には

 

2種類

 

しかありません。

 

 

時価

 

 

売買価格

 

です。

 

 

この記事では、様々な不動産価格を、この2種類の価格にグループ分けして、

 

なぜ価格が決まるのか

 

価格に影響を与えるものは何か

 

という視点で、不動産価格の決定の仕方について、解説していきます。

 

 

様々な不動産価格を、時価と売買価格にグループ分けした場合、次のようになります。

 

【時価】
・鑑定評価額
・一物四価(公示地価、基準地価、相続税路線価、固定資産税評価額)

 

【売買価格】
・実勢価格
・成約価格
・購入希望価格
・査定価格
・売り出し価格
・売却希望価格

 

 

 

 

 

 

2.不動産の価格に影響を与えるもの

 

 

不動産の価格に影響を与えるものには、どのようなものがあるのでしょうか。

 

国家資格者である不動産鑑定士が拠り所とする不動産鑑定評価基準では、

 

価格形成要因

 

として、以下の3グループ(「一般的要因」、「地域要因」、「個別的要因」)に分けて、具体的な項目が列挙されています。

 

 

【一般的要因】
物価や賃金、金利動向などのマクロ的な要因

 

 

【地域要因】
不動産が所在している地域の特徴。
例えば、駅から離れた住宅団地なのか、駅前商店街近くの住宅地なのか、など。

 

【個別的要因】
個々の不動産の特徴。
土地であれば、面積や建ぺい率・容積率等の、道路の幅、隣接地などに嫌悪施設がないか等。
建物であれば、構造(木造、鉄筋コンクリート造等)、面積や築年数、維持管理の状況等。

 

 

先ほど時価のグループの中に、「鑑定評価額」という価格が入っていたのを思い出して下さい。

 

「鑑定評価額」は不動産鑑定士によって分析・判定された「不動産の時価」のことです。

(厳密には、「正常価格」についての「鑑定評価額」です。鑑定評価額にも時価に相当する価格以外の種類があります。)

 

ですから、上記の価格形成要因は、時価に影響を与える要因である、ということです。

 

 

 

では、もう一つの価格である「売買価格」も、同じような要因で決定されるのでしょうか。

 

基本的には時価と同じです。

 

つまり、マクロ的な経済情勢の下、地域や個別性を反映して価格が決まります。

 

 

ただ、根本的に異なるのは、

 

売主と買主の関係

 

が価格に影響することです。

 

時価との違いは、この点のみである、と言ってもいいと思います。

 

時価と異なり、売主と買主の関係が売買価格に与えるケースとして、以下のような場合が考えられます。

 

・売主が至急お金が必要になったため、安めに売りに出す場合
・買主が、どうしても欲しい物件のため、高めに購入する場合

 

以上のケースは、つまり、実際の売買では、時価よりも高く売れたり、安く売れたりすることがあり得る、ということです。

 

売買価格の場合は、時価に影響する要因に加えて、上記のような売主と買主の要因が強く影響することを、忘れないで下さい。

 

 

3.不動産売買時の価格の種類

 

 

では、先ほど売買価格グループに分類して価格については、実際どのようなものなのでしょうか。

 

・実勢価格
・成約価格
・購入希望価格
・査定価格
・売り出し価格
・売却希望価格

 

これらについては、実際の売買の順番通りに見ていくと理解がしやすいと思います。

 

 

 

3-1.売却希望価格

 

 

自分がいくらで売却したいのか、その希望価格のことです。

 

通常であれば、ポストの販売チラシなどから、大体どれくらいで売れるのか、ということを自分なりに調べてから、不動産業者に問い合わせて査定してもらうことになります。

 

関連記事:【時間がない人は必見!】効率的に不動産情報を集めるやり方はコレ!

 

 

 

3-2.査定価格

 

 

不動産会社が、物件がいくらで売れるのかを査定した価格のことです。

 

現地や部屋を見ないで行う机上査定と、現地を見てから行う本査定(呼び方は色々です。)があります。

 

両者の違いは、主にリフォームに必要な費用、周辺環境といったところです。

 

当然ですが、机上査定より本査定の方が精度が高いですが、分析手法や収集データなどを比較すると、後ほど説明する不動産鑑定士による鑑定評価額より精度は劣ります。

 

関連記事:たったこれだけ!不動産業者の営業マンへの相談すること!

 

 

 

3-3.売り出し価格

 

 

実際に販売チラシなどの広告に掲載される価格です。

 

つまり、物件を探している人が、

 

少し高いな

 

とか、

 

意外と安いな

 

とか、あれこれ考える元になる価格のことです。

 

中古マンションなどの売買では、値引き交渉が行われることが多いので、ある程度の値引き幅を考慮した価格となっていることが多いです。

 

関連記事:不動産価格を値引きするときの心構えとポイントについて

 

 

 

3-4.購入希望価格

 

 

購入希望者が、売り出し価格に対して提示する価格です。

 

通常は、いくらかの値引きをしますが、あまりに値引き幅が大きいと、売主から断られる可能性もあります。

 

 

3-5.成約価格

 

 

売り主と買い主の双方が合意し、売買契約書に記載される価格が成約価格です。

 

この成約価格こそ、売買価格です。

(「実勢価格」とも言います。)

 

今までの売却希望価格や査定価格、購入希望価格は、成約価格、つまり売買価格へ至るまでのプロセスに過ぎません。

 

先ほども言いましたが、この成約価格は時価とは異なるものです。

 

それは、売主と買主がどのように歩み寄ったかによって、時価より高くなったり、安くなったりするものです。

 

関連記事:土地価格の実勢価格とは?時価や公示地価、売買価格との違いは?

 

 

4.一物四価とは?

 

 

「一物四価」とは、

 

「行政機関」から公示される
「土地」の
「価格」に関する
「目的」に応じた
「4種類」の
「指標」のこと

 

です。

 

 

下記の表は、一物四価の特徴をまとめたものになります。

 

 

以下、それぞれの簡単な解説です。

詳しく知りたい方は、関連記事「土地価格は一物四価?公示価格・路線価・基準地価に固定資産税評価額?」をご覧ください。

 

 

4-1.公示地価

 

国土交通省が毎年1月1日時点の土地の時価として公表している価格。

目的は、一般の土地取引の指標とされています。

 

 

4-2.基準地価

 

公示地価と同じく、土地の時価を示す指標ですが、都道府県から公表されます。

また、基準日も毎年7月1日時点です。

 

 

4-3.相続税路線価

 

相続税や贈与税の税金を計算する目的で、毎年1月1日時点の土地価格として公表している価格。

価格水準として、公示地価、つまり時価水準の80%の水準になります。

 

 

4-4.固定資産税評価額

 

各市区町村が、固定資産税や不動産取得税等の税金を計算する目的で、土地や建物等の固定資産について公表している価格。

公示地価や相続税路線価と異なり、3年ごとに見直しが行われ、公表されます。

 

土地は、時価の70%程度の価格水準となっています。

 

 

また、一物四価と呼ばれる公的指標の中で唯一、建物価格が算定されています。

ただし、総務大臣の定める固定資産評価基準によって算出されているため、時価水準とは異なります。

 

 

 

5.一物四価の根拠となる鑑定評価額

 

 

不動産の売買価格は、実際の取引された事例から分かります。

 

では、その売買価格が高いか、安いかを判断するための時価は、どのように分かるのでしょうか。

 

先ほどの一物四価の公的指標は、時価がベースとなっているものであり、これらの公的指標を調べることで、時価水準は分かります。

 

しかし、そもそも、この時価水準自体、どのように判定されているのでしょうか。

 

 

その答えは、

 

不動産鑑定士による鑑定評価額

 

です。

 

 

この鑑定評価額が、時価の根拠となるものです。

反対に、不動産鑑定士以外の者が出した価格(宅地建物取引士、税理士など)は、時価とは認められませんので、注意しましょう。

 

 

5-1.不動産鑑定士とは?

 

 

不動産鑑定士とは、不動産の適正価格を判断できる唯一の国家資格です。

 

先述した、不動産の価格を形成する要因を分析し、不動産の経済価値として、鑑定評価額を決定することができる、唯一の資格者です。

(不動産鑑定士以外の者は、時価を決定できません。)

 

 

5-2.鑑定評価額を求める手法

 

 

不動産鑑定士の鑑定評価手法は、主に以下の3つです。

 

 

①原価法

 

「積算」という、工事費などを見積る考え方で価格を試算する手法です。

 

コストアプローチに分類されます。

 

分かりやすく言うと、新築価格から、経年減価を引いた価格です。

 

 

②取引事例比較法

 

価格を出したい不動産と、特徴や立地条件などが似ている不動産の成約価格等(取引事例、と言います。)を使って、価格を試算する手法です。

 

マーケットアプローチに分類されます。

 

採用する取引事例の選択は、高度な分析力と経験が必要です。

 

 

③収益還元法

 

価格に利回りを掛けると、儲け、が計算されますよね。

 

その数式を逆算して、儲け、つまり賃料等に基づく収益から、不動産価格を求める手法です。

 

投資用不動産の価格は、収益還元法によって求められます。

 

インカムアプローチに分類されます。

 

 

6.まとめ

 

 

いかがだったでしょうか。

 

世の中に氾濫する様々な不動産価格。

 

 

結局のところは、

 

時価

売買価格

 

の2種類にまとめることができます。

 

 

そして、

 

時価は不動産鑑定士により決定されます。
(法律上で計算方法が定められているものを除き、不動産鑑定士以外の者は時価を決定できません。)

 

売買価格は、取引当事者(売主と買主)の交渉により決定されます。

 

売買価格(つまり、実勢価格)は高かったり、安かったりしますが、時価はブレません。

 

 

 

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【簡単解説】不動産投資における利回りと不動産価格との関係は?

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不動産投資、という投資方法は、昔に比べると一般化してきました。

 

その一方で、プロではないサラリーマン投資家を狙った偽装工作などが問題になっています。

 

実は、そんな偽装工作などは、「利回り」をごまかすために行われていたのです。

 

不動産投資で「利回り」とは、非常に重要な概念です。

 

この記事では、利回りのことを知らない方にも、とっつきやすいような書き方で、不動産価格の利回りを解説しています。

 

 

1.利回りをイメージから勉強〜注意点も一緒に分かる〜

 

 

利回りとは、何でしょうか。

 

 

結論から言うと、

 

収入 ÷ 価格

 

です。

 

 

意味を見ると、

 

その不動産を買ったら、どれくらいの収入があるか、というパラメーターです。

 

 

利回りは割合のため、「%」として表示されます。

 

利回りは、

 

どのくらいの収入があるか

 

という割合なので、当然、高い%の方が儲かるので、喜ばれます。

 

 

つまり、5%より10%の方が良くて、10%よりも20%の方が良いわけです。

 

ここは、当たり前のようですが、非常に重要なところです。

 

利回りは高いほど儲かる

 

という風に覚えておいて下さい。

 

 

 

2.利回りを家賃からイメージ

 

 

それでは、おそらく多くの方が知っている、

 

賃貸物件

 

で利回りをイメージします。

 

 

賃貸物件を借りたら、オーナーに家賃を払います。

 

この家賃がオーナーの収入となります。

 

 

家賃は月額?それとも、1年分?

 

これは、1年分を使うのが常識となっています。

 

理由は、

 

みんな使っているから

 

です。

 

 

みんなが使っている、

 

イコール

 

比べられるからです。

 

 

 

そこで、他の物件と比べるために、主に2種類の利回りが使われています。

 

グロス利回り(表面利回り)

 

 

ネット利回り(実質利回り)

 

です。

 

 

不動産投資のプロは、

 

キャップレートとか、IRRなどという本格的な利回りを使って分析をしますが、

 

一般的な不動産投資家は、

 

グロス利回りとネット利回りで分析していることがほとんどです。

 

 

 

3.グロス利回りとネット利回り

 

 

グロスとネット、と言われて、すぐにイメージできる方はなかなかいないと思います。

 

ここは、分かりやすく、シンプルに説明するため、無理矢理一言で表すと、

 

理想と現実

 

ということです。

 

 

そして、

 

理想が、グロス利回り

 

現実が、ネット利回り

 

だと思って下さい。

 

 

なぜなら、グロス利回りは、空き部屋なんて関係なく、

 

もし満室で稼働していた場合の家賃を、

 

価格で割ったものだからです。

 

つまり、理想的な利回りですよね。

 

 

もし、満室だったら、これくらい儲けることができる

 

という%が、グロス利回りです。

 

 

 

でも、空いてる部屋からは、実際は家賃もらえませんよね。

 

また、家賃をもらっても、固定資産税だとか、保険に入ったりだとか、壊れた所を直したりだとか、色々と出費があるはずです。

 

これらの、

 

マイナスを反映した利回り

 

が、

 

ネット利回り

 

です。

 

 

つまり、理想的なグロス利回りではなく、現実的にマイナスや費用までも計算した利回りになります。

 

というか、グロス利回りは理想上の利回りだから、基本的にネット利回りだけで考えた方が良いのでは?

と考える方もいるかと思います。

 

 

まさに、その通りで、理想を表したグロス利回りだけに捉われると、大抵は失敗します。

 

なぜなら、現実的な空室のマイナスが反映されていないからです。

 

 

しかし、そうかと言って、全ての物件をネット利回りで分析するのも大変なんです。

 

ネット利回りは空室の計算や費用の見積もり、計算など、手間がかかります。

 

 

ですから、大量の物件から目星をつけたい時などは、

 

賃料 ÷ 価格

 

というシンプルなグロス利回りが良く使われています。

(計算の手間が少ないからです。)

 

 

4.利回りの使い方

 

 

では、利回りはどのように使うのでしょうか。

 

 

先ほども説明しましたが、グロス利回りとネット利回りでは、長所と短所が異なります。

 

グロス利回りは計算の手間がかかりませんが、最終的な意思決定には向きません。

 

ネット利回りは、実質的な収入割合が分かるため、最終的な意思決定に向いていますが、計算に手間がかかります。

 

 

ですから、各利回りの使い方として、

 

①グロス利回りで、沢山の物件の中から、数件を絞り込む

 

②ネット利回りで、細かくチェックする

 

 

というのが、それぞれの短所を補う利回りの使い方です。

 

 

5.利回りの見方〜高ければよいのか?〜

 

 

利回りは価格に占める収入の割合、と説明しました。

 

 

当然高ければ高いほど良いのですが、利回りの高さだけで全てを判断するのは危険です。

 

 

どんな投資でも共通しているのですが、

 

ハイリスク・ハイリターン

 

という考え方です。

 

 

つまり、

 

利回りが高い
リターンが大きい
リスクが大きい

 

ということです。

 

 

また、投資額の回収についても考えてみて下さい。

 

例えば、ネット利回りが20%の場合、5年で100%になります。

 

つまり5年で投資額の分の家賃収入を獲得できる、ということになります。

 

同じく、ネット利回りが10%の場合、10年で100%となります。

 

 

つまり、10年で投資額を回収することができる、ということです。

 

投資額は回収してからが、実際の儲けになります。

利回り20%でも5年でようやくトントン、というのでは、意外に儲からないな、と思う方もいるでしょう。

 

 

ところが、不動産には家賃以外にも、

 

「キャピタルゲイン」

 

という儲けがあります。

 

 

買った時よりも高く売って、売却益を得ることができます。

 

この売却益が、「キャピタルゲイン」です。

(これに対して、家賃収入が「インカムゲイン」と呼ばれるものです。)

 

 

スロット好きな人ならお分かりになると思いますが、

 

「インカムゲイン」がATで、

 

「キャピタルゲイン」がビッグボーナス、というイメージです。

 

 

6.まとめ

 

 

いかがでしたでしょうか。

 

不動産投資で良く使う利回りには、主に2つあります。

 

グロス利回りとネット利回りです。

 

分かりやすく言うと、

 

 

グロス利回りは「理想」で、

 

ネット利回りは「現実」です。

 

 

それぞれには長所と短所がありますので、上手く使いこなしましょう。

 

 

 

 

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生前贈与したときの不動産価格は?

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生前贈与をした土地の価格が110万円を超えると「贈与税」という税金がかかります。

 

贈与税は税率が高いです。

 

この時の土地の価格はどのように計算すればよいのでしょうか。

 

 

1.そもそも生前贈与とは?

 

 

生前贈与とは何でしょうか。

 

定義です。

生きているうちに配偶者や子などに財産を贈与すること。
[補説]年間の贈与額が基礎控除額を超える場合、相続税よりも高率の贈与税が課される。

(出典:デジタル大辞典)

贈与者が、生存中に受贈者に財産を贈与すること。特例適用の場合を除き、年間一一〇万九九九円を超える受贈者には、贈与税がかかる。

(出典:とっさの日本語便利帳)

 

 

贈与の場合、毎年110万円の基礎控除、と呼ばれる免税ラインがあります。

 

このラインを超えた場合に、税率が高めの贈与税が課せられます。

 

不動産の場合は110万円を超えるケースがほとんどです。

 

 

ですから、税金を計算する基となる、不動産価格の計算方法が重要となります。

 

 

2.生前贈与をした際の不動産価格の計算方法

 

 

不動産とは、一般的には土地と建物のことです。

 

そしえ、生前贈与の場合も、不動産価格、と言ったら、この土地と建物の価格のことを指します。

 

国税庁では財産の評価方法について「財産評価基本通達」の中で定めています。

 

財産評価基本通達とは、土地や建物など不動産の評価方法や株式等の財産に関する評価方法など、相続税・贈与税を算出を目的とした評価基準を示したものです。

 

この財産評価基本通達では、土地と建物では、評価方法が異なりますので注意して下さい。

 

 

 

3.土地価格の算出方法

 

 

土地の価格は、毎年国税庁が発表する「路線価」を基準に算出されます。

 

路線価についてはこちらの記事をご覧ください。

 

 

 

また、相続税の路線価は、時価の80%です。

 

 

ですので、相続税路線価から時価の目安を計算する場合には、

 

路線価 ÷ 0.8 × 土地面積

 

という式で、土地の目安価格を求めます。

 

 

しかし、ここでは、あくまで税金計算のための土地価格を求めますので、

 

÷ 0.8

 

をしないことがポイントになります。

(この方法を「路線価方式」と言います。)

 

 

もし、調べたい土地に路線価が付けられていない場合は、「固定資産税評価額」を使います。

 

「倍率表」という表が国税庁のホームページで調べられますので、固定資産税評価額に、この倍率をかけた金額が、税金計算に使用しる金額の目安となります。

(この方法を「倍率方式」と言います。)

 

 

 

 

 

4.建物価格の算出方法

 

 

建物価格の場合は非常にシンプルです。

 

何故なら、建物の固定資産税評価額そのものが、税金計算で使用する建物価格となるためです。

 

「一物四価」と言われる土地価格の公的指標の中で、固定資産税評価額だけ、建物価格があります。

 

だからと言って、この建物価格が、本当の売買時に参考となる時価を表しているかというと、そうではありませんので注意しましょう。

 

 

 

 

 

5.まとめ

 

 

いかがでしたでしょうか。

 

生前贈与の際の不動産価格は、

 

国税庁が定めた「財産評価基本通達」

 

に従って計算されます。

 

したがって、いわゆる「時価」と呼ばれる価格とは異なることに注意しましょう。

(「財産評価基本通達」に従って計算された土地価格は、少し安めに計算されます。)

 

 

また、土地価格の実際の計算は、奥行や形状によってさまざまな補正率を使用することから、一般の方にはとっつきにくいかもしれません。

ただ、路線価に面積を乗じた計算式でも、ある程度使える目安を出すことができます。

 

ぜひ、ご参考になさって下さい。

 

 

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不動産の取引価格などを確認できるマップとは?

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不動産の取引価格を調べることができるマップはあるのか?

 

あります。しかも、何種類かあります。

 

ここでは、使用目的別に、不動産の取引価格のマップをまとめてみました。

 

 

 

 

 

 

 

目的別に不動産取引価格のマップを使いこなしましょう!

 

 

不動産価格のマップには数種類あります。

 

不動産に関わる仕事をしている人は知っているでしょうが、そうではない人にとっては使い勝手が分からないはずです。

 

一つずつ、不動産価格のマップを解説しても良いのですが、それでは分かりづらいし、時間がもったいありません。

 

そのため、この記事では、何を調べたいか、という目的別に、不動産価格のマップを解説していきます。

 

 

目的別から使うマップを選ぶ

 

 

マップの使用目的は以下に分類できます。

 

 

中古マンションの売買価格の目安を知りたい

 

プライスマップ

住所など入力すれば、対象の住所と、その周辺のマンションの価格目安が、地図上に表示されます。

この価格の目安は、不動産鑑定の要素を取り入れた価格算出ロジックで計算されたシミュレーション価格です。

(出典:ライフルホームズHP)

 

 

不動産取引価格情報

場所の特定は難しいですが、丁目レベルであれば所在が分かります。

この情報は国土交通省が実施したアンケートに基づく生情報です。

そして、実際に契約となった価格という、貴重な情報を見ることができます。(成約価格、と言います。)

無料で使えるサイトで成約価格を公開稀少なマップです。

(出典:国土交通省HP)

 

 

 

Jリートの保有物件がわかる

 

 

不動産価格マップ

jリートの保有物件がgoogledマップ上で確認することができます。

(出典:大和不動産鑑定株式会社ホームページ)

 

土地の価格が知りたい

 

土地の価格が知りたいときには、以下のサイトが便利です。

 

全国地価マップ

細かい地点の土地価格を調べる時に使うと便利です。

(出典:一般財団法人 資産評価システム研究センターHP)

 

 

 

 

地価公示・都道府県地価調査

過去からの地価の推移を、グラフで確認することができます。

(出典:国土交通省HP)

 

 

 

東京都の地価 googleマップ版

「地価公示・都道府県地価調査」の情報が、googleマップ上から調べることができます。

(出典:東京都不動産鑑定士協会HP)

 

 

 

不動産取引価格情報

実際の成約価格が分かります。

 

 

 

不動産取引価格情報

(出典:国土交通省HP)

 

 

国土交通省が運営するホームページです。

 

「成約価格」が掲載されており、マップ上から調べたい地域を探せます。

 

ただし、個人情報保護の観点から、場所の特定はできないようになっています。

 

なぜなら、このサイトの情報は、国土交通省が実施したアンケート結果に基づく生情報だからです。

 

そのため、非常に貴重な情報である一方、高買いや安売りなどの個々の取引の特徴がそのまま反映されてしまっていますので、使用される際は注意して下さい。

 

国土交通省HP

 

 

 

国土交通省地価公示・都道府県地価調査

(出典:国土交通省HP)

 

 

国土交通省が運営するホームページです。

 

「一物四価」の土地価格公的指標を代表する「地価公示」と「都道府県地価調査」に関する情報を調べることができます。

 

地図上から、複数のポイントを表示させることが可能です。

 

また、過去の地価推移をグラフで表示させることも可能で、地価推移を視覚的に把握できるように作られています。

国土交通省HP

 

 

 

全国地価マップ

(出典:一般財団法人 資産評価システム研究センターHP)

 

 

「一物四価」という土地価格の公的指標である

 

公示地価
基準地価
相続税路線価
固定資産税路線価

 

に関する情報を、マップ上から調べることができます。

 

特に相続税路線価と固定資産税路線価については、道路単位で、細かい場所の土地価格を調べたい時に、非常に便利です。

 

ただし、各指標のデータが公表されてから更新作業が行われるため、公表と更新の間に若干のタイムラグがあります。

 

全国地価マップ

 

 

 

不動産価格マップ

 

(出典:大和不動産鑑定株式会社ホームページ)

 

公示地価や基準地価、J-REITの物件情報などを地図上で調べることができます。

 

特にJ-REITの物件情報を地図上で調べることができるのは、有料サイト以外では珍しいです。

 

大和不動産株式会社ホームページ

 

 

 

 

東京都の地価 googleマップ版

 

(出典:東京都不動産鑑定士協会HP)

 

普段から親しんでいるgoogleマップで、地価公示や都道府県地価調査の情報と、過去からの推移グラフを確認することができます。

 

東京都、と書いてありますが、全国対応していますので便利です。

 

東京都不動産鑑定士協会ホームページ

 

 

 

 

プライスマップ

 

(出典:ライフルホームズHP)

 

マンションの価格を地図上で調べることができます。

 

このサイトに表示されている価格は、作成会社のデータを、不動産鑑定評価のロジックに基づき加工したもの、ということです。

 

ですから、気をつけたいのは、実際に契約された成約価格でもなく、売出し中の価格でもなく、あくまで作成会社の作成した価格、という点です。

ライフルホームズ ホームページ

 

 

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財産分与における不動産価格の求め方とメリット・デメリットとは?

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財産分与で問題になるのは不動産価格です。不動産価格で揉めると調停などが長期化してしまいます。

 

財産分与の際はどのように不動産価格を把握すべきなのでしょうか。

1.その不動産価格で財産分与して本当に大丈夫ですか?

 

 

自分の身は自分で守る意識が大切です。

 

財産分与では、必ずといっていいほど、不動産価格で揉めるそうです。

 

なぜかと言うと、当事者お互いの利益のための価格が使われることが多いためです。

(現金を支払う側は低い価格を望み、もらう側は高い価格を望みます。)

 

 

不動産価格と財産分与というキーワードで検索すると、無料一括査定など、不動産業者の査定価格を使用することを勧めるサイトが多いですが、本当にそれで良いのでしょうか?

 

また、固定資産税評価額などを使って、自分で価格を計算する方法も紹介されていますが、本当に大丈夫ですか?

 

不動産業者は仲介手数料が手に入れば、協力するでしょうが、もし、売買しない、と言ったら本当に真剣に協力してくれるでしょうか。

 

2.財産分与の不動産価格にまつわるリスク

 

 

財産分与を行う時の不動産価格に関連するリスクとして、主に以下の2点が考えられます。

 

・調停等が「長期化」するリスク
・低額譲渡として課税されるリスク

 

以下、それぞれ解説します。

 

2-1.調停等が「長期化」するリスク

 

 

もし、不動産価格で全く折り合いがつかなくなってしまえば、当然ながは、調停等は非常に長引きます。

貴重な時間を調停等のために費やし、会社も何度も休まなくてはなりません。

 

もし、長期間、解決しない状態が続けば、大きなストレスになりますし、子供にとってもあまり良いこととは言えないでしょう。

 

 

 

2-2.税務署に突っ込まれるリスク

 

もし折り合いがつかなかった不動産価格が、長期間の調停等で決定したとしましょう。

 

やっと解決した

 

と手放しで喜ぶのは、実はまだ早いのです。

 

 

なぜなら、調停等で話し合いがついた不動産価格が、時間と認められないこともあるからです。

 

つまり、

 

安い価格で譲渡した

 

と税務署にみなされ、個人の場合であれば、税率の高い贈与税がかけられる可能性もあります。

 

3.そもそも財産分与とは?

 

 

そもそも財産分与とは何でしょうか。

 

 

3-1. 財産分与の意味

 

 

離婚した夫婦の一方が、他方に対して財産を分与すること。

(出典:コトバンク)

 

 

財産分与とは、夫婦が結婚している間に、二人で協力して得た財産を、離婚時にお互いで話し合いの上、分けることです。

 

もし、当事者間の話合いがまとまらない場合などには、家庭裁判所に調停又は審判の申立てをして、一方の相手方に対して財産分与を求めることができます。

(申立ができる期間は、離婚の時から2年以内です。)

 

 

3-2. 財産分与の対象になるもの

 

 

財産分与の対象になるものは以下のようなものがあります。

 

・不動産
・美術品
・自動車
・ 現金
・株
・退職金や年金、生命保険金
・借金(住宅ローンなど)

 

上記については、夫婦どちらの名義であるかは関係ありません。

 

例えば、自宅が夫名義、つまり所有権が夫単独で登記されている場合でも、財産分与の対象となります。

 

 

3-3. 財産分与の対象にならないもの

 

 

一方で、全ての財産が財産分与の対象になるわけではありません。

 

例えば以下のものが挙げられます。

 

・ 結婚前から所有していた財産
・相続や贈与で取得した財産
・日用品
・一部の借金(ギャンブルなどを原因とするもの)

 

 

4.不動産価格の求め方と注意点

 

 

ここでは不動産価格の求め方と、その注意点を解説します。

 

 

また、具体的や不動産価格の計算方法などは、こちらの記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧下さい。

 

財産分与の際に、不動産価格の調べ方として良く紹介されているのは、以下の3つです。

 

①固定資産税評価額

②不動産業者の査定価格

③不動産鑑定評価額

 

 

これら3つについてのメリット、デメリットをそれぞれ解説します。

 

ポイントとしては、

 

 

費用を削減して自分自身で頑張るか

費用を払って安心するか

 

 

という選択に尽きると思います。

 

 

①固定資産税評価額

 

 

固定資産税評価額は、所有している不動産であれば、毎年、納税通知書が送られてきます。

その納税通知書に記載されている土地と建物の評価額をもとに、自分で不動産価格を計算する方法です。

 

【メリット】

・費用がかからない

・土地であれば、ある程度正確な不動産価格を計算できる可能性が高い

 

 

【デメリット】

・建物価格は、あくまで課税目的のものであるため、時価の把握ができない場合がある

・説明責任を全て自分自身で負うことになる

・相手方との価格差がある場合、調停等が長期化する可能性がある

・マンションの場合は精度が低く、後日、低額譲渡と判定される可能性が否定できない

(その場合、高い税金を支払うことになる可能性があります。)

 

 

 

 

 

②不動産業者の査定価格

 

 

次に不動産業者の査定価格です。

 

良く「実勢価格」とも言われますが、

 

注意して頂きたいのは、

 

「時価」

 

 

「実勢価格」

 

は全く違うもの、ということです。

 

 

【メリット】

・費用がかからない

・不動産業者に査定してもらうため、そこまで自分の手間がかからない

(ただし、絶対に価格の検証はするべきです。)

 

 

【デメリット】

・不動産業者が売るため・もしくは営業のための価格になる可能性がある(「時価」とは異なる可能性)

・売却を依頼しない場合、積極的に不動産業者が動かない可能性がある

・相手方との価格差がある場合、調停等が長期化する可能性がある

・自分でも価格検証をしないと、後日、低額譲渡と判定される可能性が否定できない

(その場合、高い税金を支払うことになる可能性があります。)

・複数業者の査定価格から選んだ場合、説明責任を自分自身で負うことになる

 

 

 

 

 

③鑑定評価額

 

 

鑑定評価額は、不動産価格のプロであり、裁判等でも使用される客観的な不動産価格を出せる唯一の資格者である不動産鑑定士による不動産価格です。

費用は物件の複雑さにもよりますが、数十万円、という単位の費用がかかります。

 

【メリット】

・客観的な「時価」のため、話し合いがスムーズに解決する
・不動産鑑定士が作業するため、自分の手間が少ない
・調停等が長期化する可能性は少ない
・後日、低額譲渡として判定されることがない

 

【デメリット】

・費用がかかる

 

 

 

 

 

 

5.まとめ

 

 

いかがだったでしょうか。

 

説明してきた通り、財産分与では、不動産価格で揉めることが多いです。

 

そして、不動産価格の求め方には、自分で行うものから、費用を払って評価してもらうものまで、いくつかのパターンがあります。

 

 

ただ、基本的なポイントとしては、

 

費用をかけたくないなら、全て自分自身で説明できるようにするべき

 

ということと、

 

安心したい・調停等を早く終わらたい、というつもりがあるなら、費用をかけるべき

 

という2点が挙げられます。

 

 

つまり、費用もかけずに、安心できるような、そんな夢みたいな方法は存在しない、ということです。

 

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