「坪数」や「坪」とは何か。
不動産業者との会話で、
「この土地は◯◯坪で……」
とか、
「坪単価は◯◯円で………」
など、
不動産業界では、当たり前のように使われる言葉ですが、不動産業界以外の人には耳慣れない言葉だと思います。
目次
1.坪数とは?
結論から言うと、
「坪数」とは、
空間の広さを表す面積の単位で
日本独自のもの
です。
(体積ではありません。つまり、3Dではなく、2Dです。)
不動産業界で、土地や建物、マンションの部屋面積などを表す時に使われます。
面積の単位には、他に、
「㎡」(へいべい、平方メートル)
があります。
「㎡」は非常に分かりやすく、
1m ✖️ 1m
の正方形の面積です。
坪数や㎡の他に、
不動産業界で良く使われる面積の単位に、
「畳」
があります。
こちらは聞いたことがあるし、見たことがある人が多いと思いますが、
畳1枚分
です。
「坪数」とは、「㎡」や「畳」と同じく、面積単位のうちの一つです。
2.坪数を換算。1㎡は何坪?1畳は何坪?
では、坪数を換算してみましょう。
まず、畳1枚分(1畳)に対して、1坪はどれくらいなのか。
1坪は、2畳
です。
(分かりやすいですが、まれに地方によっては畳の大きさが違うことがあるので、あくまで目安です。琉球畳は普通の畳の半分程度の大きさです。)
次に1㎡に対して、1坪はどれくらいなのか。
1坪は、約3.3㎡
です。
ここで注意ですが、
㎡
畳
坪
の大小関係は正確に知っておきましょう。
また、不動産に関連する面積を確認する時は、必ず、どの単位が使われているのかを確認するようにしましょう。
(坪数は平米数の約3倍強ありますので、同じ数字でも広さは全然異なることになります。)
つまり、
1坪 = 2畳 = 3.3平米
不等式で並び替えると、
1坪 > 1畳 > 1㎡
となります。
3.坪数を計算する方法
では坪数はどのように計算するのか。
坪数は、㎡から計算することがほとんどです。
計算の仕方は2通りあります。
割算と掛算です。
①㎡ × 0.3025
②㎡ ÷ 3.3
の2パターンがあります。
どちらを使うかは、好みの問題なので、どちらを使用しても良いと思います。
なぜ、「0.3025」を使うのかは、簡単に言うと、日本の古い単位である「度量衡」(どりょうこう)を、メートルとの関係を定められ、
1㎡は0.3025坪
と定められたことによります。
反対に、坪数から㎡へ換算する場合は次のような計算式になります。
① 坪 ÷ 0.3025
② 坪 × 3.3
㎡を坪数に直す時の反対の数式になります。
4.坪数の具体的なイメージ
コンビニエンスストアの大きさは、100~150㎡が多いと言われています。
(坪数では大体30~50坪程度でしょうか。)
では、その他の利用形態などで、坪数をイメージするとどれくらいになるのでしょうか。
4-1.「ワンルーム」は何坪?
ワンルーム(1R)とは、キッチンスペースを含んだ1部屋のみの間取りのことです。
キッチンスペースとの仕切りがあれば1Kですし、さらにダイニングスペースとの仕切りもあれば1DKという間取りになります。
基本、1R、1K、1DKは単身者向けの間取りで、狭いもので10㎡台から、広いもので30㎡台の間取りがあります。
坪数でいうと、6~10坪のものが多いです。
4-2.「1LDK」は何坪?
1LDKは、
「リビング(L)」+「ダイニングキッチン(DK)」+「寝室」(1R)
のことです。
そのため、1Rよりも、リビング分だけ広くなります。
リビングの広さとしては、一般的に8畳から10畳のものが多いです。
1坪は2畳、ですから、
リビングの広さは約4~5坪となります。
また、㎡数としては、1LDKは大体、
50㎡前後
のものが多いので、坪数としては、
15坪前後
が目安になります。
4-3.「2LDK」は何坪?
それでは2LDKは何坪でしょうか。
2LDKは、1LDKにさらに1部屋増えたタイプです。
(書斎とか、子供部屋のイメージです。)
㎡数としては、
60㎡前後
のものが多く、坪数としては、
18坪前後
というイメージです。
4-4.「3LDK」は何坪?
3LDKは、2LDKにさらに1部屋増えたタイプです。
(子供部屋がもう一部屋増えるイメージです。リビングと合わせて、2LDKとして広々と使用できるタイプのものもあります。)
3LDKの㎡数は、
70㎡前後
のものが多いです。そのため、坪数は
21坪前後
というイメージです。
4-5.「4LDK」は何坪?
4LDKは、3LDKに、さらにもう1部屋増やしたタイプです。
4LDKの㎡数は、
80㎡前後
のものが多いです。坪数としては、
24坪前後
のイメージです。
4LDKについては、3LDKにも共通して言えることですが、
景気が良い時には、やや面積が狭くなり
景気が悪い時には、やや面積が広くなる
という傾向があります。
これは、景気の良し悪し、というよりは、
建築費が高いか、安いか
ということが影響します。
建築費が高ければ、高くついた建築費を回収するため、
部屋の面積を狭くし、販売する部屋数を多くしたりします。
景気の良し悪し、つまり建築費の動向が、
部屋の面積に影響を与えることがあることを、覚えておきましょう。
5.家族人数別の坪数は?
では、次に家族人数別の坪数の目安はどれくらいか、考えてみます。
5-1.「3人家族」の坪数は?
3人家族の場合、
子供が小さく子供部屋が必要なければ1LDK、
子供部屋が必要なくらいの年齢の子供がいれば2LDKと言ったところでしょうか。
ですから、3人家族の場合は、
15〜18坪
くらいが目安の部屋の広さと考えられます。
5-2.「4人家族」の坪数は?
では、4人家族はどうでしょう。
子供部屋が必要なければ、1LDKでも良いのでしょうが、
子供部屋が必要になった場合、
兄弟で1部屋、であれば2LDK
兄弟でそれぞれ1部屋ずつなのであれば3LDKです。
つまり、4人家族の坪数の目安は、
18〜21坪
となります。
5-3.「5人家族」の坪数は?
5人家族の場合はどうでしょうか。
5人家族の場合、夫婦+3人、
と考えると、
やはり4LDKくらいは必要かな、
と思われます。
(3LDKの場合、誰かが部屋を我慢、もしくは共同使用することになるからです。)
そのため、5人家族の場合の坪数の目安は、
24坪前後
となると考えられます。
6.まとめ
坪数は日本独自の面積単位です。
今後、グローバル化や不動産テックなどがより進んだ場合、
「坪数」よりも「㎡数」に統一した方が分かりやすくなるかもしれません。
しかし、依然として、不動産業界では、
坪単価
などの考え方もあり、坪数を使用する場面が多くあります。
まずは、㎡数から坪数の計算、坪数から㎡数への計算の仕方を覚えて、どんどん活用していきましょう。
この時、坪数と㎡数の大小関係については、
再三申し上げますが、注意が必要です。
大小関係は、
1坪 > 1㎡
となります。
この大小関係を間違えてしまうと、損をしてしまう可能性があります。
くれぐれも注意し、正しい計算方法で、日々の生活に活用するようにしましょう。