【簡単解説】不動産価格の決まり方は?不動産価格を決定する方法とは?

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不動産価格は、

 

「一物四価」

 

と言われたり、

 

売り希望価格や実勢価格などなど、

 

様々な価格の種類が世の中には氾濫しています。

 

 

この記事では、

 

そんな世の中に氾濫した不動産価格を可能な限りまとめて、

 

それらの価格がどのように決定されるのか、

 

解説しています。

 

 

1.不動産価格は、色々あるように見えて本質的には2種類しかない

 

 

不動産価格は、一物四価や実勢価格など、価格の種類が様々あるように言われていますが、本質的には

 

2種類

 

しかありません。

 

 

時価

 

 

売買価格

 

です。

 

 

この記事では、様々な不動産価格を、この2種類の価格にグループ分けして、

 

なぜ価格が決まるのか

 

価格に影響を与えるものは何か

 

という視点で、不動産価格の決定の仕方について、解説していきます。

 

 

様々な不動産価格を、時価と売買価格にグループ分けした場合、次のようになります。

 

【時価】
・鑑定評価額
・一物四価(公示地価、基準地価、相続税路線価、固定資産税評価額)

 

【売買価格】
・実勢価格
・成約価格
・購入希望価格
・査定価格
・売り出し価格
・売却希望価格

 

 

 

 

 

 

2.不動産の価格に影響を与えるもの

 

 

不動産の価格に影響を与えるものには、どのようなものがあるのでしょうか。

 

国家資格者である不動産鑑定士が拠り所とする不動産鑑定評価基準では、

 

価格形成要因

 

として、以下の3グループ(「一般的要因」、「地域要因」、「個別的要因」)に分けて、具体的な項目が列挙されています。

 

 

【一般的要因】
物価や賃金、金利動向などのマクロ的な要因

 

 

【地域要因】
不動産が所在している地域の特徴。
例えば、駅から離れた住宅団地なのか、駅前商店街近くの住宅地なのか、など。

 

【個別的要因】
個々の不動産の特徴。
土地であれば、面積や建ぺい率・容積率等の、道路の幅、隣接地などに嫌悪施設がないか等。
建物であれば、構造(木造、鉄筋コンクリート造等)、面積や築年数、維持管理の状況等。

 

 

先ほど時価のグループの中に、「鑑定評価額」という価格が入っていたのを思い出して下さい。

 

「鑑定評価額」は不動産鑑定士によって分析・判定された「不動産の時価」のことです。

(厳密には、「正常価格」についての「鑑定評価額」です。鑑定評価額にも時価に相当する価格以外の種類があります。)

 

ですから、上記の価格形成要因は、時価に影響を与える要因である、ということです。

 

 

 

では、もう一つの価格である「売買価格」も、同じような要因で決定されるのでしょうか。

 

基本的には時価と同じです。

 

つまり、マクロ的な経済情勢の下、地域や個別性を反映して価格が決まります。

 

 

ただ、根本的に異なるのは、

 

売主と買主の関係

 

が価格に影響することです。

 

時価との違いは、この点のみである、と言ってもいいと思います。

 

時価と異なり、売主と買主の関係が売買価格に与えるケースとして、以下のような場合が考えられます。

 

・売主が至急お金が必要になったため、安めに売りに出す場合
・買主が、どうしても欲しい物件のため、高めに購入する場合

 

以上のケースは、つまり、実際の売買では、時価よりも高く売れたり、安く売れたりすることがあり得る、ということです。

 

売買価格の場合は、時価に影響する要因に加えて、上記のような売主と買主の要因が強く影響することを、忘れないで下さい。

 

 

3.不動産売買時の価格の種類

 

 

では、先ほど売買価格グループに分類して価格については、実際どのようなものなのでしょうか。

 

・実勢価格
・成約価格
・購入希望価格
・査定価格
・売り出し価格
・売却希望価格

 

これらについては、実際の売買の順番通りに見ていくと理解がしやすいと思います。

 

 

 

3-1.売却希望価格

 

 

自分がいくらで売却したいのか、その希望価格のことです。

 

通常であれば、ポストの販売チラシなどから、大体どれくらいで売れるのか、ということを自分なりに調べてから、不動産業者に問い合わせて査定してもらうことになります。

 

関連記事:【時間がない人は必見!】効率的に不動産情報を集めるやり方はコレ!

 

 

 

3-2.査定価格

 

 

不動産会社が、物件がいくらで売れるのかを査定した価格のことです。

 

現地や部屋を見ないで行う机上査定と、現地を見てから行う本査定(呼び方は色々です。)があります。

 

両者の違いは、主にリフォームに必要な費用、周辺環境といったところです。

 

当然ですが、机上査定より本査定の方が精度が高いですが、分析手法や収集データなどを比較すると、後ほど説明する不動産鑑定士による鑑定評価額より精度は劣ります。

 

関連記事:たったこれだけ!不動産業者の営業マンへの相談すること!

 

 

 

3-3.売り出し価格

 

 

実際に販売チラシなどの広告に掲載される価格です。

 

つまり、物件を探している人が、

 

少し高いな

 

とか、

 

意外と安いな

 

とか、あれこれ考える元になる価格のことです。

 

中古マンションなどの売買では、値引き交渉が行われることが多いので、ある程度の値引き幅を考慮した価格となっていることが多いです。

 

関連記事:不動産価格を値引きするときの心構えとポイントについて

 

 

 

3-4.購入希望価格

 

 

購入希望者が、売り出し価格に対して提示する価格です。

 

通常は、いくらかの値引きをしますが、あまりに値引き幅が大きいと、売主から断られる可能性もあります。

 

 

3-5.成約価格

 

 

売り主と買い主の双方が合意し、売買契約書に記載される価格が成約価格です。

 

この成約価格こそ、売買価格です。

(「実勢価格」とも言います。)

 

今までの売却希望価格や査定価格、購入希望価格は、成約価格、つまり売買価格へ至るまでのプロセスに過ぎません。

 

先ほども言いましたが、この成約価格は時価とは異なるものです。

 

それは、売主と買主がどのように歩み寄ったかによって、時価より高くなったり、安くなったりするものです。

 

関連記事:土地価格の実勢価格とは?時価や公示地価、売買価格との違いは?

 

 

4.一物四価とは?

 

 

「一物四価」とは、

 

「行政機関」から公示される
「土地」の
「価格」に関する
「目的」に応じた
「4種類」の
「指標」のこと

 

です。

 

 

下記の表は、一物四価の特徴をまとめたものになります。

 

 

以下、それぞれの簡単な解説です。

詳しく知りたい方は、関連記事「土地価格は一物四価?公示価格・路線価・基準地価に固定資産税評価額?」をご覧ください。

 

 

4-1.公示地価

 

国土交通省が毎年1月1日時点の土地の時価として公表している価格。

目的は、一般の土地取引の指標とされています。

 

 

4-2.基準地価

 

公示地価と同じく、土地の時価を示す指標ですが、都道府県から公表されます。

また、基準日も毎年7月1日時点です。

 

 

4-3.相続税路線価

 

相続税や贈与税の税金を計算する目的で、毎年1月1日時点の土地価格として公表している価格。

価格水準として、公示地価、つまり時価水準の80%の水準になります。

 

 

4-4.固定資産税評価額

 

各市区町村が、固定資産税や不動産取得税等の税金を計算する目的で、土地や建物等の固定資産について公表している価格。

公示地価や相続税路線価と異なり、3年ごとに見直しが行われ、公表されます。

 

土地は、時価の70%程度の価格水準となっています。

 

 

また、一物四価と呼ばれる公的指標の中で唯一、建物価格が算定されています。

ただし、総務大臣の定める固定資産評価基準によって算出されているため、時価水準とは異なります。

 

 

 

5.一物四価の根拠となる鑑定評価額

 

 

不動産の売買価格は、実際の取引された事例から分かります。

 

では、その売買価格が高いか、安いかを判断するための時価は、どのように分かるのでしょうか。

 

先ほどの一物四価の公的指標は、時価がベースとなっているものであり、これらの公的指標を調べることで、時価水準は分かります。

 

しかし、そもそも、この時価水準自体、どのように判定されているのでしょうか。

 

 

その答えは、

 

不動産鑑定士による鑑定評価額

 

です。

 

 

この鑑定評価額が、時価の根拠となるものです。

反対に、不動産鑑定士以外の者が出した価格(宅地建物取引士、税理士など)は、時価とは認められませんので、注意しましょう。

 

 

5-1.不動産鑑定士とは?

 

 

不動産鑑定士とは、不動産の適正価格を判断できる唯一の国家資格です。

 

先述した、不動産の価格を形成する要因を分析し、不動産の経済価値として、鑑定評価額を決定することができる、唯一の資格者です。

(不動産鑑定士以外の者は、時価を決定できません。)

 

 

5-2.鑑定評価額を求める手法

 

 

不動産鑑定士の鑑定評価手法は、主に以下の3つです。

 

 

①原価法

 

「積算」という、工事費などを見積る考え方で価格を試算する手法です。

 

コストアプローチに分類されます。

 

分かりやすく言うと、新築価格から、経年減価を引いた価格です。

 

 

②取引事例比較法

 

価格を出したい不動産と、特徴や立地条件などが似ている不動産の成約価格等(取引事例、と言います。)を使って、価格を試算する手法です。

 

マーケットアプローチに分類されます。

 

採用する取引事例の選択は、高度な分析力と経験が必要です。

 

 

③収益還元法

 

価格に利回りを掛けると、儲け、が計算されますよね。

 

その数式を逆算して、儲け、つまり賃料等に基づく収益から、不動産価格を求める手法です。

 

投資用不動産の価格は、収益還元法によって求められます。

 

インカムアプローチに分類されます。

 

 

6.まとめ

 

 

いかがだったでしょうか。

 

世の中に氾濫する様々な不動産価格。

 

 

結局のところは、

 

時価

売買価格

 

の2種類にまとめることができます。

 

 

そして、

 

時価は不動産鑑定士により決定されます。
(法律上で計算方法が定められているものを除き、不動産鑑定士以外の者は時価を決定できません。)

 

売買価格は、取引当事者(売主と買主)の交渉により決定されます。

 

売買価格(つまり、実勢価格)は高かったり、安かったりしますが、時価はブレません。

 

 

 

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