2019年 2月 の投稿一覧

【忙しい方必見!】不動産の価格を計算するには?

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例えば、100円のジュースを10本買ったらいくらでしょう?

 

1,000円です。

 

では、この不動産の価格はいくらか計算してください、と言われたらどうしますか?

 

この時も、基本的には同じ考え方です。

 

 

 

1.価格計算の基本は、1個当たりの価格×数

 

 

1個当たりの価格を「単価」といいます。

買う数のことを「数量」といいます。

 

単価 × 数量 = 「総額」といいます。

 

でも、例えば土地は一つのように思えますよね?単価のイメージがしにくいです。
(もしくは、どこで区切れているか分からない、とか)

 

土地の場合は、建物が建っている土地が「数量」になります。

 

何かしっくり来ない方が多いと思いますので、次で詳しく考えます。

 

 

2.不動産の単価は逆算する

 

そもそも、土地や建物などの不動産と言われるものの、価格の考え方は、ジュースとか車とかとは違います。

逆に考えます。

ジュースや車は1個・1台当たりの価格が「単価」になります。

 

不動産は、分かりやすく言えば、1戸建の1軒当たりの価格が「総額」になります。
(ジュースの場合はこれが「単価」になります。)

 

不動産の単価は、「総額」から逆算して「単価」を計算します。

(1個当たりのイメージがしにくいのは、そもそもジュースとかとは違うからです。)

 

 

つまり、

 

 

不動産の単価 = 総額 ÷ 数量

数量 = 土地や建物の「面積」

 

 

 

「面積」というのは、1メートル × 1メートルの1平米で表すと、何平米になるか、ということです。

 

1辺が10メートルの正方形の土地があった場合は、10m × 10mで、100平米が面積になります。

 

ちなみに、建物の場合は、1階から最上階までの全ての階の面積を合計するのが普通です。

 

 

 

3.土地の価格を計算する時の注意点

 

 

今までのことを整理すると、不動産は総額と数量が分からなければ、単価が分からないじゃないか、という方もいると思います。

 

実は、日本の土地の場合、「単価」が公表されている、ということはご存知でしたでしようか。

 

例えば、以下のサイトで調べることができます。

 

地価公示

全国地価マップ

 

これらのサイトで、所在に応じた「単価」を調べることができます。

 

そして、この「単価」に、土地の面積(「数量」)を掛ければ、土地の価格(「総額」)が分かります。

 

でも、一つ注意が必要です。

 

「単価」は万能ではない、ということです。

 

以下の場合、正確な価格が出ない可能性があるようです。

 

もし、該当する場合は専門家に相談しましょう。

 

・土地の面積が大きい時
・リゾート地
・大きな道路沿いの土地
・市街地の中の畑 など

 

ポイントは、面積が大きすぎたり、住宅地なのか商業地なのか判断が分かれるような時には、専門家に相談すべき、ということです。

 

 

4.建物とかマンションは?

 

 

土地の価格の計算方法は分かった。

 

では、建物とかマンションの部屋の価格の計算方法はどうするのか?

 

建物も基本的には、

 

「単価」 × 「数量」です。

 

この場合の「数量」は、全ての階の面積合計です。

(例えば、10階建てのビルだったら、1頭から10階までの1フロアずつ、全ての階の面積を合計します。)

 

ただ、「単価」には注意が必要です。

 

なぜなら、この「単価」は新築時のものだからです。

 

ですから、「単価」×「数量」で計算した建物の価格は新築ピカピカの建物の価格になります。

 

でも、建物は年が経つほど古くなります。

 

それはどうやって計算するのでしょうか。

 

建物の年齢のことを、建物が「築」造された「年数」ということで、「築年数」といいます。

 

築年数が経つほど、建物は古くなり、通常は価格は下がっていきます。

 

この築年数による価格下落を計算する方法が、「減価償却」という方法です。

 

 

減価償却は、数種類の計算方法があり、それぞれ特徴がありますが、基本的には、築年数に応じた計算式を当てはめる方法で、建物価格を計算します。

 

一方で、マンションの価格には、「単価」は使いにくいと思います。

 

 

マンションの場合は、近くの良く似たマンション(部屋の広さや、築年数が大体同じくらいのマンションの1室)の販売チラシなどを参考にするのが、一番分かりやすいと思います。

 

つまり、「単価」ではなく、「総額」から、価格を推定する方法です。

 

(不動産のプロである不動産鑑定士が拠り所とする、不動産鑑定評価基準では、「取引事例比較法」と呼ばれる方法です。)

 

 

5.基本は単価×数量で価格計算するけど建物は減価償却で

 

今までのことをまとめますと、

 

価格の計算式は、基本的には、

 

 

単価 × 数量

 

です。

ただ、建物の場合、築年数による価格下落を反映させるために、

 

 

減価償却

 

 

という方法で、価格を計算します。

 

 

マンションの場合は、単価を使うより、

 

他のマンションの販売チラシの総額から価格を推定

 

する方法が、分かりやすいと思います。

 

 

 

また、もし、1戸建だった場合はどうでしょう。

 

最近、中古の1戸建の建物価格を正確に計算しようと、試みがされてはいます。

 

ただ、この記事の執筆時点では、築年数が経った中古戸建の場合は、建物の価値はほぼない、と考えられることが多いです。

 

つまり、中古戸建の価格の計算方法は、

 

 

土地の価格から、建物の取り壊し費用を引いたくらいの価格

 

と考えられます。

 

 

 

6.今後は単純な減価償却ではダメになる?

 

 

建物の価格は、単価×数量で新築建物の価格をまずは出して、築年数に応じた下落を減価償却で計算する、と言いました。

 

この方法は一般的に行われている計算方法ですが、実は、時代の最先端は違う考え方があるようです。

 

企業が、1年間の自分の成績(利益のことです)を計算するルールを共通にしよう、という動きが、世界的にあります。

 

「IFRS」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。

 

IFRSとは、国際的に統一された会計の基準のことです。

 

世界的に、IFRSに従おうとする動きがあります。

 

このIFRSでは、建物の価格の考え方が、日本で一般的な減価償却とは違うのです。

 

 

いわゆる決まりきった計算式を使うのではなく、その時点の価格はいくらなのか、を正確に把握することが求められている、そんな風に感じます。

 

ですから、先ほどの中古戸建の価格についても、今後は、よりその時点での価格を精緻に求めるようになっていくのだと、思われます。

 

つまり、決まった計算式で、パパッと計算するような時代はいずれ終わる、ということです。

 

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【忙しい方必見!】民法の混同とは?(例えば借地権と底地だったら)

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借地権と底地が同一の所有者になった場合、権利関係はどうなるのか?

地主さんから借りていた土地を買い取って、自分の所有地にした場合、のことです。

自分の土地を自分で使うのですから、当然、「借地」なんてなくなるでしょう、と思っていませんか。

ところが、「借地」のままになることも、あるのです。

 

 

1.借りてた土地が自分のものに………借地権はなくなる?

 

 

建物を建てるために他人から土地を借りた場合、その土地を使う権利のことを、専門用語で「借地権」と言います。

あなたが、もし、地主さんから土地を借りた場合、あなたは借地権を持つ者、ということで「借地権者」と専門用語では呼ばれます。

ここで、あなたが借りているよりも、いっそのこと、自分の土地にしたい、自分の持ち物にしたいと思い、地主さんから土地を購入したとします。

 

その時、もともとあった「借地権」はどうなると思いますか?

以前は、借りていた土地だった。

今は、自分の土地。

 

そもそも、「自分の土地を借りる」なんて考え方自体、意味分かりませんよね。

 

法律上では、このような場合、借地権は消滅することになっています。(当たり前ですが)

 

そして、法律では、このことを「混同」という専門用語で表現しています。

 

ただ、全ての場合が、この「混同」になるわけではありません!

 

 

2.混同の例外1:自己借地権

 

 

「混同」により、借地権がなくならない、ということは、つまり、

 

「自分の土地を自分で借りている」

 

ということです。
(意味が分かりませんよね。)

 

 

感覚として理解する方法としては、まず、なぜ、借地権がなくならない方が良いのか、を考えてみて下さい。

なぜ、わざわざ、意味のない借地権(自分の土地を借りる権利)を残しておく必要があるのか………

 

 

分かりやすい具体例は、借地権付マンションです。

 

借地権付マンションをあなたが建てて、分譲する場合をイメージしてみて下さい。

 

まず、土地を買う。

 

マンションを建てる。

 

 

そのまま販売すると、土地の権利も売ってしまうので、少し安くなるけど、借地権付マンションとして販売したい。

(土地は自分の所有物のままにしたい。)

 

 

この時に使われるのが、販売のために自分の土地に借地権を設定する「自己借地権」と呼ばれるものです。

 

自己借地権は「混同の例外」と言われ、借地権として残り続けます。

 

(ただ、あくまで借地権を他の人と共有するようなケース、つまり上記の借地権付マンションの分譲のようなケースに限定されます。)

 

 

3.混同の例外2:借地権と底地の同時信託

 

自己借地権以外にも、例外はあります。

借地権と底地の同時信託です。

 

3-1.信託って?

 

信託?

信託とは、プロに自分の財産を管理してもらうことです。もちろん、無料ではなく、手数料は払います。

財産、例えば不動産の管理をお願いした場合、不動産の賃料収入はあなたの収入です。

プロに対しては手数料を支払うだけです。

 

 

これが信託です。

 

 

3-2.信託で出てくる3人の登場人物

 

 

信託では3人の登場人物が出てきます。

 

 

管理をお願いする人のことを「委託者」

管理をお願いされる人のことを「受託者」

 

 

実は、委託者と受託者だけでなく、もう一人います。(少しややこしいですが………)

 

先程の不動産を信託した場合のことを思い出して下さい。

 

賃料収入はあなたの収入、つまり、委託者の収入になります。

 

ここで、信託の場合、賃料収入をもらう人を別々にできます。

 

分かりやすく言うと、おじいちゃんが、自分の孫のために不動産を信託するケースです。

 

委託者はおじいちゃんになりますが、賃料収入をもらうのは孫になります。

 

この賃料収入(つまり、利益です。)をもらえる権利を持つ人のことを、「受益者」と言います。

 

 

3-3.借地権と底地を同時に信託するとどうなる?

 

 

借地権と底地を同時信託するとどうなるか?

 

この同時信託の意味は、「同じ受託者に、それぞれ信託手続きをする」という意味です。

 

ここでは受託者は一般的な信託銀行を想像して下さい。

 

信託銀行に、借地権と底地を同時に信託すると何が起こるのか。

 

信託銀行が借地権と底地の権利を持つことになります。

つまり、自分で自分の土地を借りている、意味のない状態になるのです。

 

まさに、「混同」により、借地権が消滅………しないんです。

 

 

3-4.信託したら所有者は誰か

 

 

そもそも、なぜ、不動産を信託した場合、「受託者」が所有者になるのか。

 

(上の例では、信託銀行が借地権と底地のどちらの権利も持つ、つまり、その土地の所有者になります。)

 

これは、所有者になれば、管理する上の効率的だから、と何となく思っておけば、分かりやすいと思います。

 

例えば、不動産を管理する場合、賃貸借契約や管理のための契約を、わざわざ、あなたの名前で契約していたら、面倒くさいですよね。

 

また、固定資産税は所有者宛に請求書が来ます。自宅に届いた請求書を、いちいち信託銀行に送るのも手間ですよね。

 

そんな時、受託者が所有者になってくれたら、受託者名義で契約手続きはしてくれるし、固定資産税の請求書も受託者のところに直接送られるので手間要らずです。

 

(ちなみに、もし、勝手に契約なんかして欲しくない、っていう時は、信託契約で制限することもできます。)

 

3-5.借地権と底地の同時信託で、借地権が消滅しない理由

 

 

では、なぜ、借地権と底地の同時信託で、借地権が消滅しないのか。

借地権と底地の権利は受託者が持つことになるのだから、借地権の意味はなくなるようにも思えます。

 

ここで、思い出して下さい。

賃料収入をもらえる人のことです。

 

「受益者」です。

 

例えば、確かに受託者が借地権と底地の権利を一人で持っていたとしても、受益者はどうでしょうか。

二人かもしれませんよね。

 

また、信託の時に受託者が所有者になるのは、あくまで管理上、効率が良いためで、形式上のものです。

 

信託では、実質的な、真の所有者は受益者と考えられます。

 

ですから、借地権と底地が一人の受託者が権利を持ったとしても、借地権の意味はなくならないのです。

 

受益者が別々だったら、借地権はなくさない方が都合がよい、ということです。

(注意点:借地権者と地主が、一つの信託契約で信託する場合は借地権がなくなることもあるようです。)

 

 

4.借金の担保になっていても、借地権はなくならない

 

 

※民法179条第1項(混同)

同一物について所有権及び他の物権が同一人に帰属したときは、当該他の物権は消滅する。ただし、その物又は当該他の物物権が第三者の権利の目的であるときは、この限りでない。

 

 

もし、借地権と底地が、一人の所有者にまとまった場合。

何回も出てきますが、土地を借りている人が、地主さんから土地を買う場合です。

 

この場合、普通であれば借地権は混同によってなくなりますが、もし、この借地権が借金の担保になっている場合は、借地権はなくなりません。

つまり、借地権に抵当権が設定されている場合は、混同の例外に当たり、借地権はなくなりません。

 

その理由はなぜでしょうか。

 

それは、お金を貸した人が大損するからです。

 

簡単に言うと、Aさんが、Bさんから土地を借りているとします。

 

Aさんは借地権者、Bさんは地主です。

 

Aさんは、借地権を担保にして、Cさんからお金を借りていることにしましょう。

(担保=抵当権だと思って下さい。つまり、Cさんは、Aさんがお金を払えない場合、Aさんの借地権を換金することができます。)

 

ここで、Aさんが、Bさんから土地を買うと、Aさんの借地権は意味がなくなる、自分の土地を自分で借りていることになるので、借地権はなくなります………………ということになると、困るんです。

なぜなら、Aさんは、わざとBさんから土地を買って、Cさんの借金をなくすことができるからです。

 

そんなことが許されると、Cさんがしらないところで、勝手に自分の借金が消されるようなことが起こってしまいます。

 

法律は、そういう不公平なことが起きないように作られています。

 

 

5.まとめ

 

 

今までのことをまとめます。

 

土地を借りる権利のことを「借地権」、

 

地主が貸している土地は「底地」と言います。

 

 

もし、借地権と底地が、一人の所有物になると、借地権は意味がなくなるので消滅します。
(自分の土地を、自分で借りていることになる。専門用語で「混同」と言います。)

 

 

ただ、例外があります。

 

借地権を残しておくことに意味がある時や、なくなってしまうと困るようなことがあれば、「混同の例外」として、借地権は消滅しません。

 

具体例としては、

 

・自己借地権
・借地権と底地の同時信託
・借地権に抵当権が設定されている時

 

です。

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【忙しい方必見!】物流総合効率化法での建物の固定資産税の減税とは?

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固定資産税と都市計画税には、いろいろと減税対策がされています。

 

例えば、新築住宅の場合、一定期間、少ない税金で許される、といった具合です。

 

最近、物流施設が流行っていますが、この物流施設にも、固定資産税と都市計画税の減税対策があります。

(この記事は執筆日現在の法律等に基づいています。)

 

 

1.ある条件を満たした物流施設は、固定資産税が減税される

 

 

固定資産税・都市計画税が減税される物流施設。

 

それは、「物流総合効率化法」の認定を受けた物流施設です。

(地方自治体によっては、別途、新築建物等の固定資産税・都市計画税の優遇措置がある場合があります。)

 

認定を受けた場合、さまざまなメリットがありますが、その中でも、不動産のキャッシュフローに関するメリットとして、

 

 

固定資産税と都市計画税が5年間半額

(一部異なる部分もあります。)

 

 

になります。

(ただし、別途決められた期限までです。つまり、最長で5年、ということです。)

 

 

 

2.認定のための要件で注意すること

 

 

認定をもらうためには、一定の要件を満たしていると認めてもらうことが必要です。

その中でも、特に重要なのが、

 

1社だけでは認定をもらえない

ということです。

 

つまり、単独実施は不可能です。
最低でも2社以上が連携して行う事業であることが必要になります。

 

また、その他にも、固定資産税と都市計画税の減税のためには細かい決まりごとがあります。

 

例えば、倉庫は半額だけど、ある設備は25%オフだったり、などです。

 

細かい決まりごとをクリアし、建物の竣工までに認定を受ければ、晴れて固定資産税と都市計画税が減税されます。

 

 

3.認定までの手続き

 

 

認定までには、最寄りの運輸局への事前相談から始まり、具体的な事業計画を作成したり、各種申請用紙を作成して、審査を経た上で、認定となります。

(申請から認定までの期間は約2ヶ月が目安のようです。)

 

 

 

4.制度ができたきっかけは「人手不足」を「効率的」に解消するため

 

 

最近はネットショッピングの増加などで、トラックドライバーの不足や過重労働問題など、人手不足がさまざまな問題を引き起こしています。

物流施設は、長期間の安定的な賃料収入と、マルチテナント化による汎用性の確保が出来れば、魅力的な投資対象になります。

 

そのため、近年、開発事業者が増加し、物流施設へ投資するプレイヤーが増えています。

 

一方で、上記のような問題により、宅配料の値上げや、働き方改革などの問題も出てきています。

 

そこで、このような状況を踏まえ、国土交通省が、「労働力の確保」を目的の一つとして、2社以上の事業者が連携することを条件として、「効率的」な物流を実現するために、法改正を行なったのです。

 

 

5.効率化計画の半数が「モーダルシフト」

 

 

国土交通省が公表したところによると、総合効率化計画の約半数は、「モーダルシフト」が占めているようです。

モーダルシフトとは何か。

一言で言えば、

 

「輸送手段の転換」

 

です。

 

 

つまり、従来、トラックで運んでいた物を、飛行機や船舶で代わりに運ぶようにすることです。

 

モーダルシフトなどで物流業界の人手不足が解消すれば、投資対象としてのリスクも減り、不動産としての価値にも良い影響が出てくるものと予想されます。

 

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【忙しい方必見!】「22条」区域?防火地域との違いは?

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不動産のチラシなどを見ていると、

 

「法22条区域」

 

と書かれているのを見たことありませんか?

 

不動産と言えば、意外と分かりやすい表現の用語もあります。

例えば、

低層住居専用地域
防火地域
市街化区域

などなど。

 

法22条区域、だけでは分かりづらいですね。

 

一体、どんな区域なのでしょうか。

 

 

1.正式名称は「法22条指定区域」

 

法22条区域、と書かれているチラシを目にしたことがある方。

 

こちらの法22条区域の正式な名称は、

「法22条指定区域」

です。

 

「法」とありますが、この「法」とは何か。

 

「建築基準法」のことです。

 

以下、定義。

建築物の敷地,構造,設備および用途に関する最低の基準を定めて,国民の生命,健康および財産の保護をはかることを目的とする法律。

 

建築基準法の立法趣旨は、要約すると「国民の生命等の保護」です。

 

つまり、「法22条指定区域」とは、「国民の生命等の保護」に関連した区域である、という想像ができます。

 

 

 

2.火災から国民を守るため

 

 

火災から国民を守るための法律には、消防法や失火責任法があります。

 

それ以外にも、都市計画法があります。

 

以下、定義。

無秩序な市街化による都市環境の悪化と公共投資の非能率化を抑止するため,都市の健全な発展と秩序ある整備を図るのを目的とする。

 

都市計画法とは、簡単に言うと、「都市の発展のために、整備のルールを決めた」法律です。

 

この都市計画法の中の火災に関するルールに「防火地域」と「準防火地域」があります。

 

以下、定義。

防火地域または準防火地域は、市街地における火災の危険を防除するため定める地域とする。(都市計画法第9条20項)

 

つまり、都市の発展のため、火事による被害が大きそうな所が、「防火地域」や「準防火地域」に指定されます。

そして、「防火地域」にも、「準防火地域」にも指定されていない所が、「法22条指定区域」に指定されることが多いです。

 

 

3.法22条指定区域をわかりやすく

 

法22条指定区域は、火災による被害を少なくするために指定される区域です。

 

どのように被害を少なくするのか。

 

それは、「屋根を燃えにくい材料にする」ことにより、被害を少なくさせます。

 

この「燃えにくい材料」とは、鉄板や瓦などです。

 

屋根以外はどうするのか。

 

法22条指定区域の場合、ほとんどが外壁も燃えにくい材料とする必要があります。

 

この燃えにくい材料とは、例えば、土で塗りたくった壁など、のことです。

 

 

4.法22条指定区域とは屋根と外壁に対する規制なのか?

 

 

以上のことから、法22条指定区域では、火災による被害を少なくするために、

 

「屋根」を鉄板や瓦葺きにして、

「外壁」を土塗り壁にする

 

区域であることが分かりました。

 

ただ、厳密に言うと、「外壁」に対する規制は、「法23条指定区域」という、別の規制区域です。

 

不動産業界の方々は、法22条指定区域というと、通常、法23条指定区域も含めて考えています。

 

その理由は、法23条指定区域の定義にあります。

 

前条第1項(法22条区域)の市街地の区域内にある建築物(その主要構造部の第21条第1項の政令で定める部分が木材、プラスチックその他の可燃材料で造られたもの(次条、第25条及び第62条第2項において「木造建築物等」という。)に限る。)は、その外壁で延焼のおそれのある部分の構造を、準防火性能(建築物の周囲において発生する通常の火災による延焼の抑制に一定の効果を発揮するために外壁に必要とされる性能をいう。)に関して政令で定める技術的基準に適合する土塗壁その他の構造で、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものまたは国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。

つまり、法22条指定区域にある「木造建築物等」は、法23条の規制を受ける、すなわち、外壁を土塗り壁などにしなければならない、というわけです。

 

 

5.法22条指定区域は木造住宅が多い地域に指定される

 

 

法22条指定区域よりも厳しい規制として、「防火地域」と「準防火地域」があると言いました。

 

「防火地域」には木造建築物は建てられませんし、「準防火地域」でも、厳しい防火のための基準をクリアして、やっと木造建築物が建てられます。

 

つまり、逆に考えれば、「防火地域」と「準防火地域」以外には、木造建築物が多いのです。

 

そして、法22条指定区域は、「防火地域」と「準防火地域」以外に指定されますから、法22条指定区域は木造建築物が多い地域に指定される、というわけです。

 

ちなみに、木造建築物には、法23条も関係してきますので、法22条と法23条はセットになることが一般的なのです。

 

 

6.まとめ

 

 

法22条指定区域は、正式名称を、

 

「建築基準法22条指定区域」

 

といい、国民を火災の被害から守るために、主に木造住宅が多い地域に指定される規制です。

 

主な規制として、

「屋根と外壁を燃えにくく」

しなければなりません。

基本的に、法22条(屋根の規制)と法23条(外壁の規制)はセットです。

 

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【忙しい方必見!】大規模修繕のクレームとは?

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大規模修繕工事をやる期に理事会役員になってしまった。

 

基本的にはコンサル会社や管理会社に段取りをお願いしているけど、理事会へのクレームがないか怖い。

 

そんな方のために、大規模修繕工事に関するクレームを調べてまとめました。

 

 

1.基本的には工事に関するクレーム

 

大規模修繕工事中は、約3〜6ヶ月間、「足場」や防護ネットが家の周りに張り巡らされます。

 

また、作業音や塗装工事などの臭いもあります。

 

ですから、大規模修繕工事のクレーム、と言えば、工事業者向けのクレームがほとんどなようか気がします。

 

工事業者に工事説明会でしっかり説明してもらえば、何のクレームも発生しないような気もします。

 

もし、理事会としての注意点を挙げるなら、事前に住民が気になりそうな所は理事会と工事業者で打ち合わせをしておくのが良いでしょう。

 

例えば、「網戸」です。

 

 

2.ポイント①:網戸の取り外しって自分でやる?聞いてないよ!

 

 

大規模修繕工事が始まると、しばらくして、網戸を自分で外すことになります。

 

窓枠のシーリング工事と、塗装工事や高圧洗浄などのためです。

 

ちなみに、網戸は外した後、工事業者から配られるビニール袋に入れて、なんと「自分の部屋」に置いておくのです!

 

例えば、これは大規模修繕では当たり前の話なのですが、初めての大規模修繕を経験する住民からしたら、

 

「聞いてないよ!」

 

になりますよね。

 

 

しかも、取り外しも、取り付けも住民がやる。

 

もし、これが工事説明会で説明漏れがあったら、理事会と工事業者との打ち合わせ不足、と言われてもしょうがないかもしれません。

 

じゃあ、理事会としてどうすれば良いのか。

 

 

以下、2つの対策があります。

 

 

①工事業者に取り外し、取り付けをお願いする。
(有償の場合もありますが、これは住民にやらせないように、理事会側で工事業者と打ち合わせしておくと、住民からの理事会に対する評価ポイントが高くなると思います。)

②せめて、保管場所は集会所などにする。
(集会所がない、小さいマンションはあきらめましょう。)

 

 

3.ポイント2:バルコニーの片付け

 

 

もう一つ注意点です。

 

実は、大規模修繕工事中は、バルコニーに物が置けません。

 

通常、片付け期間が2週間くらい取られますが、初めての住民からしたら、

 

「聞いてないよ!」

 

です。

 

 

しかも、ウッドデッキやタイル、物置、植物などなど、全て撤去です。

 

自分で、やらなければなりません。

 

通常、大規模修繕工事の工事説明会は、工事着工前に行われます。

 

が、工事業者の決定から工事開始まで短い期間の場合など、工事業者のアナウンスでは遅すぎることも考えられます。

 

スケジュールのバランスを考え、必要があれば理事会が率先して住民向けにアナウンスをしておくべきです。

 

 

例えば、

 

「工事期間中はバルコニーには物を置けなくなります。」

 

とか、

 

「◯月から工事開始予定ですが、始めの2週間で、バルコニーの物を全て片付けて頂くことになります。」

 

などの事前案内をしておけば、

 

「聞いてないよ!」

 

とはなりにくいでしょう。

 

 

4.ポイント3:空き巣などの防犯対策

 

 

先程も言いましたが、大規模修繕工事では工事期間中、足場が組まれます。

 

普段は登れないような階数でも、足場を使えば登れてしまいます。

 

そんなバカな、と思われかもしれませんが、実際、足場を登って空き巣に入るというケースがあったようです。

 

これがどんな時に問題になるか。

 

空き巣に入られたけど、工事業者から何の説明もされておらず、何の防犯対策もされていなかった場合です。

 

理事会の打ち合わせ不足もクレームになるかもしれません。

 

対策としては、事前に理事会と工事業者で防犯対策、工事説明会での説明の仕方など、確認しておくべきでしょう。

 

(室内からサッシをロックするような補助の鍵を、工事業者が無料で貸し出すケースもあるようです。事前に確認しておきましょう。)

 

 

5.近隣からのクレーム

 

 

クレームが来るのはマンション内からだけではありません。

 

隣の戸建に住んでる人、隣のマンション住民からも苦情が来るかもしれません。

 

これは、工事業者がマンション住民だけでなく、近隣への工事事前周知などをしっかりしなかった場合に問題になります。

 

こちらも、事前に工事業者に確認し、不足しているようであれば、キチンとした対応をお願いするようにしましょう。

 

 

6.まとめ:全てを工事業者任せにせず、ポイントの確認を!

 

 

以上のクレームを見てみますと、いずれも理事会・工事業者・住民のコミュニケーション不足から問題となるものであることが分かります。

 

クレームが工事に関することだからといって、工事業者だけが責められるわけではありません。

 

理事会として、事前に確認していなかった場合は、一体何をやっていたんだ、という人もいるでしょう。

 

そんなことを言われないよう、最低限、ポイントを抑えて、工事業者との事前のコミュニケーションを取るようにしましょう。

 

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【忙しい方必見!】大規模修繕の保証の期間は?

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マンション中の修繕積立金を集めて行う大規模修繕工事。

 

12〜15年に一度のビックイベントです。

 

主に防水工事とタイル貼替が大きい工事になります。

 

ところで、保証期間はどれくらいなのか?

 

工事業社によっても違うのか?

 

調べたことをまとめました。

 

 

1.外壁タイルの保証が3年?

 

 

大規模修繕工事の内容は、

 

躯体補修
シーリング工事
バルコニー防水
屋上防水
外壁タイル など

 

があります。

 

このうち、シーリング工事やバルコニー、屋上防水工事の保証期間は重要です。

 

なぜなら、次の大規模修繕までは少なくとも10年以上、間が空くからです。

 

出来る限り長い期間が欲しいです。

 

また、外壁タイルの保証も気になります。

 

小まめにタイル貼り替えをすれば、管理会社の儲けになります。

 

もし、管理会社へ大規模修繕工事をお願いするマンションの方であれば、外壁タイルの保証期間の長さに気をつけて下さい。

(短いところでは3年、という話を聞いたことがあります。)

 

 

2.瑕疵保険という保証方法もある

 

 

工事の保証は、材料のメーカーからの保証だったり、工事業社が保証したりするケースがあります。

 

違う方法として、保険という方法もあります。

 

この保険には大きく2種類あります。

 

「瑕疵保険」と「工事完成保証」です。

 

このうち、工事後の保証は「瑕疵保険」の話になります。

(「工事完成保証」は、工事中に工事業社が倒産した場合、代わりの工事業社で工事の完成を保証させる、ザックリ言えばそういう保険です。)

 

「瑕疵保険」は、「住宅瑕疵担保責任保険法人」という、国土交通省の指定を受けた法人(執筆時点では5法人)が取り扱っています。

 

また、保険料は工事業社が負担します。
(そこまで高額にはならないようです。)

 

保証範囲は、大規模修繕工事の内容とほぼ同じ範囲です。

 

保証期間は概ね5年、特約で10年も可能です。

 

取り扱っている会社も国が指定してるので安心です。

 

是非、検討してみましょう。

 

 

3.一般的な保証期間は?

 

大規模修繕工事には色々な工事があります。

 

下地補修、シーリング工事、外壁塗装、鉄部塗装、バルコニー防水、屋上防水 など

 

これらに、それぞれ仕様により異なる保証期間があります。

 

普段お仕事をしている時間のない方は、次のように覚えておきましょう。

 

 

普通は5年、長ければ7年。
(外壁タイルは除く。)

 

屋上防水は10年。

 

鉄部塗装は2年。

 

 

 

上の年数を基準に、短い場合や長い場合に、工事業社などに質問をしましょう。

 

 

4.工事後の定期点検

 

 

保証期間は大体5〜10年。

 

保証の対象となる欠陥などはどのような発見すれば良いのか。

 

一般的に、工事後、1・3・5・7・10年に定期点検が行われます。

 

工事業社が定期的に点検を行い、必要があればアンケートを実施するなどして、管理組合に報告がされます。

 

設計事務所が立ち会う場合もありますが、1年目だけ無償で、3年目以降は有料のケースがあるようです。

 

定期点検は保証期間と同じく、工事内容により異なります。

 

工事前によく確認しておきましょう。

 

 

5.外壁タイルの保証は?

 

 

色々サイトを調べても、

 

「外壁タイル」

 

という直接の表現はありませんでした。

 

では、外壁タイルの保証期間は一体何年?

 

最初に書いたように3年あれば良い方なのか?

 

先程お伝えした国土交通省指定の瑕疵保険であれば、外壁タイルの保険があります。

 

 

特約を付けることで、5〜10年間、保証されます。

 

また、タイルの保険は、剝落特約があります。

 

金額にすると、剥落特約を付ける付けないで数万円単位なので、是非特約を付けましょう。

(剥落特約を付けない場合、タイルが剥がれても防水性能がある、と判断された場合は保険が下りないこともあるそうです。)

 

 

6.まとめ

 

 

以上のことをまとめますと、

 

大規模修繕工事の保証システムには、

 

 

・メーカーや元請業者、下請業者による保証

・国土交通省指定の瑕疵保険

 

 

があることが分かりました。

 

そして、保証や保険に共通する期間は、

 

 

「5年」

長くて、
「7〜10年」

 

 

です。
(保証については、屋上防水は10年、鉄部塗装は2年が一般的です。)

 

 

そして、重要なのが、

 

「外壁タイル」

 

です。

 

色々とサイトを調べても、外壁タイルに関するメーカーや工事業社の保証についてはヒットしませんでした。

 

代わりに、国土交通省指定の瑕疵保険では、特約を付けることで、5〜10年の期間の保証を受けることができます。

 

是非、瑕疵保険の付保を検討しましょう。

 

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【忙しい方必見!】大規模修繕のベランダの片付け?

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大規模修繕工事がそろそろ始まる。

 

工事期間中は、ベランダの片付けは必要か?

 

工事期間は大体3〜6ヶ月くらいらしい。

 

その間、ベランダに物は置ける?

 

この記事では、大規模修繕工事を行う時の、ベランダについて調べたことをまとめました。

 

 

1.大規模修繕工事中はベランダに物は置けません!

 

皆さん、ベランダに何を置いていますか?

 

椅子、机

植物

ウッドデッキ

物置

タイル

などなど………

 

全部、大規模修繕の工事期間中は片付けなければいけません!

 

そして、片付けるのは、自分です。

工事業者が片付けてくれる訳ではありません。

 

通常、工事開始期間から2週間ほどがベランダ片付け期間として確保され、その後は大規模修繕工事期間中、ずっと物を置けないことになります。

 

 

2.アンテナやエアコンの室外機はどうする?

 

大規模修繕工事期間中は、ベランダには基本的に物を置けませんが、例えばエアコンの室外機なんかはどうするのか?

 

どかすのも大変ですよね?

 

例えば、アンテナとかエアコンの室外機は、施工する工事業者によっては、そのままでも良い時があるそうです。

 

また、ベランダに置いてある物置なんかは、工事の都度、場所を移動して邪魔にならにいようにしてもらえればいい、なんて言ってくれる工事業者もいるみたいです。

 

ちょっと自分だけでは片付けが難しいな、と思った時は、工事説明会や質問ボックスなどで聞いて、相談してみて下さい。

 

 

3.網戸も外して、室内で保管します!

 

 

さらにさらに、ベランダの片付けが終わった後は、網戸を全て外す必要があります。

 

窓枠などのシーリング工事のためです。

 

外した網戸はどこに保管するのか?

 

通常はビニールなどに入れて、自分の室内で保管するようです。

 

また、集会所などにまとめて保管するようなマンションもあるようです。

 

これも、工事説明会の時によく確認しておく事項です。

 

高齢の方や、外し方が良く分からない方は、工事業者が手伝ってくれる場合もあるみたいなので、相談してみて下さい。

 

また、網戸の取り外しや保管などを行なっている業者もいるようです。(有償な場合が多いと思います。)

 

 

4.洗濯物はいつ干せる?

 

 

大規模修繕工事中は、ベランダでの作業や塗装工事などがあるため、基本的に洗濯物も干せません。

 

ただ、全ての日が干せない、という訳ではありません。

 

以下の場合には干すことができます。

 

・ベランダ作業がなかったり、塗装工事がなかったりする日
(洗濯物が干せます、とアナウンスされます。)

・休みの日
(基本的に土日は工事もお休みなので、洗濯物が干せます。)

・夕方以降
(1日の作業時間が終わった後であれは、洗濯物を干しても良い場合があるようです。)

 

 

 

5.まとめ:大規模修繕工事中はベランダが使えないことに注意!

 

 

以上、色々調べてきましたが、基本的に大規模修繕工事中はベランダが使えません。

 

網戸も外す必要があります。
(夏場は大変かもしれません。)

 

洗濯物を干すのも制限されます。

 

ただ、例えば網戸だったら、取付けや保管などを工事業者がやってくれる場合もあります。

 

着工前には、工事業者による工事説明会があります。

 

気になる点は質問するようにしましょう。

 

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【違反建築物】違反建築物の売買価格は?是正や罰則は?

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違反建築物、って何でしょうか?

 

 

もし、自分の家が違反建築物だったら損するのか?お金を払わなければいけないことはあるのか?

 

 

もし、投資した不動産が違反建築物だったらどうすればいいのか?

 

 

この記事では、「違反建築物」が不動産の価格に与える影響を考えてみました。

 

 

1.キーポイントは「建物を取り壊した方が得するかどうか」

 

 

違反建築物には様々なパターンがありますが、最も分かりやすいのは、

 

建てても良い大きさを超えている

 

ことではないでしょうか。

 

 

例えば、本当は2階建てまでしか建ててはいけないのに、3階建てにしてしまっているケースです。

 

この場合、不動産の価格としては、どうなるのか?

 

 

着眼点として、

 

「建物を取り壊すべきかどうか」

 

で、不動産の価値を考えることが大事です。

 

 

 

2.売買時にいくらで売れるか?がポイント

 

 

 

不動産の価格とは、そもそも、売買の時にいくらで売れるか?ということです。

 

 

例えば、違反建築物のまま(先程の例だと、3階建ての家)だと低い価格でしか売れない。

(例えば1,000万円だとします。)

 

 

だけど、建物を取り壊して更地化した方が高く売れる。

(例えば2,000万円だとします。)

 

 

あなたはどちらで売りますか?

 

 

もちろん高い価格で売れる方ですよね。

(上の例だと、建物を取り壊して2,000万円で売る方ですね。)

 

 

違反建築物に対して、「建物を取り壊すべきかどうか」を考えるのは、一番高く売れる方法を考えるためだからです。

 

 

3.違反建築基準には3パターンの価格がある?

 

 

では具体的にどうやって比較していくのか。

 

 

大体3つのパターンに分けられます。

 

 

・そのままの方が高く売れるケース

 

建物を取り壊さない方が高く売れるケースです。

 

3階建ての例で考えます。

2つのパターンがあります。

 

 

①違反じゃなくなるケース

 

3階建てにした時は違反建築物だったけど(本当は2階建てまでしか建てられない)、今は違反建築物ではなくなっているケースです。

 

 

②始めは違反じゃなかったケース

 

3階建てにした時は適法だったけど、その後、規制が厳しくなって違反建築物になってしまったケース。

 

この場合、厳密には違反ではなく、建物を取り壊すまでは適法扱いとなります。

(専門用語で「既存不適格」と言います。)

 

 

・あまり価格に関係ないケース

 

違反している部分が、ほんの少しだけの場合です。

 

 

無理矢理例えれは、2階建てしか建てられないところで、2.1階の建物が建っている場合です。

 

0.1階分の違反部分さえ直してしまえば、違反建築物ではなくなるケースです。

 

申請すれば適法であることを市役所などから証明してもらうことも可能です。

 

費用対効果で、違反部分を直してしまった方が良い場合もあります。

 

 

・価格を低くしてしまうケース

 

既存不適格でもない場合で、違反部分を直すために莫大な費用がかかる場合です。

 

このような時は、建物を取り壊した更地の状態の方が高く売れます。

 

通常、建物取り壊し費用の金額分は、値引き交渉されます。

 

 

4.売るつもりがなかったら関係ない?

 

 

今まで、違反建築物でもいくらで売れるか、を考えることが大事だと言ってきました。

 

違反建築が原因で安くしか売れないのなら、違反のまま、使い続けた方がお得?

 

 

ところが、そうは上手くはいきません。

 

違反が見つかったら是正しなければならないし、罰則もあるのです。

 

建築基準法第9条第1項において、『建築基準法令の規定又はこの法律の規定に基づいて許可に付した条件に違反した建築物又は建築物の敷地については、当該建築物の建築主、当該建築物に関する工事の請負人(請負工事の下請人を含む)若しくは現場管理者又は当該建築物若しくは建築物の敷地の所有者、管理者若しくは占有者に対して、当該工事の施工の停止を命じ、又は、相当の猶予期限を付けて、当該建築物の除却、移転、改築、修繕、模様替、使用禁止、使用制限その他これらの規定又は条件に対する違反を是正するために必要な措置をとることを命ずることができる』と規定されております。

 

 

完全に法に違反していても、特定行政庁は、是正命令は出せますが、除去や使用禁止の命令をだせないのが実態です。

 

 

軽度の違反なら、建築基準法適合性判定を行い、適法であることを証明すべきです。

(それで、晴れて適法扱いがされます。)

 

 

もっとも違反が大きすぎて、是正に費用がかかり過ぎる場合は、建物を取り壊すことを考えるべきです。

 

 

5.高く売るためには違反部分をどうするか?がポイント

 

 

違反建築物の価格を考える時は、違反部分をどうすれば高く売れるかを考えてみることです。

 

違反部分に何も手を加えなくてもOKなら、それが一番高く売れますし(例えば既存不適格)、ちょっと費用をかければ違反建築物ではなくなるのであれば修理しちゃえば良いです。

 

 

ただ、違反部分を直すお金が、新しく建物を建てるくらい高くつくのであれば、いっそ建物を取り壊してしまって更地化する方が、高く売れます。

 

注意点は、違反建築物であることがバレれば、是正を求められたりすることがあることです。

 

 

6.違反建築物=即、価格が下がる、訳ではないことに注意!

 

 

違反建築物、または違反建築物の可能性があるだけでは、絶対に価格が下がるとは言い切れません。

 

まずは、違反建築部分だと「思っている」部分を確認しましょう。

 

 

何を確認すればいいのか?

 

 

まずは容積率を確認しましょう。

容積率を違反している場合、価格への影響が大きいためです。

 

 

容積率を違反する、というのは、建ててもいい大きさを超えている、ということです。

 

価格に大きな影響を与えるのは、容積率の問題であることが多いです。

 

 

そのため、まずは、法律で定められた容積率に、今の建物の容積率が収まっているかどうか、確認しましょう。

 

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【大規模修繕工事】工事説明会のポイントは?

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大規模修繕工事が間近に迫っている方。

 

工事中に気をつけることなど、初めてだったら分かりません。

 

通常、大規模修繕工事の前には、工事説明会が開催されます。

 

この記事では、工事説明会で何を聞いておくべきか、まとめてみました。

 

 

1.工事説明会の資料の読み方

 

 

工事説明会の前には、通常、事前に説明資料が配布されます。

 

この説明資料に目を通しておいで下さい………と言われても、平日は仕事で忙しいし、休日は家族サービスで忙しい………読む暇がない………そういう方も多いと思います。

 

 

そんな時は、最低限、大事なポイントだけでも抑えましょう。

 

 

大事なポイントは2つです。

 

 

2.大事なことは2つ!「洗濯物」と「泥棒」

 

 

工事説明会では、工事スケジュールや防犯対策などが説明されます。

 

中でも自分の生活に直結することは、

 

「洗濯物が干せない時がある」

 

ことです。

 

 

また、大規模修繕工事中は長期間、マンションの周りに「足場」と呼ばれる囲いがされます。

 

この足場を使って、泥棒が3階や4階などの部屋に入ってくる………可能性がないわけではありません。

 

 

ですから、大規模修繕工事が始まる前に確認しておくべきことは、

 

「洗濯物はいつ干せるのか」

 

「防犯対策は十分か」

 

ということです。

 

 

3.その他はどんなことが説明される?

 

 

その他に説明されるのは、

 

「バルコニーを片付ける時期」

 

「作業時間」

 

「部屋の中に入る日はあるのか」

 

「駐車場は利用できるのか」

 

などです。

 

 

もし、説明会当日に、これらのことが説明されないようなら、自分から質問してみましょう。

 

住民にとって大事なことは、どれだけ普段の生活が邪魔されるのか、です。

 

 

4.工事説明会は絶対に出た方が良いのか?

 

 

総会には出席者は少なかったのに、工事説明会だけ出席率が良かった、という他のマンションの話も聞きます。

 

工事説明会に出席できない場合はどうすれば良いのでしょうか。

 

 

先程挙げた2つのポイント、

 

「洗濯物」と「防犯対策」

(もう一つ挙げるなら「バルコニーを片付ける日にち」)

 

 

が、事前資料を見ても良く分からないようなら、質問しましょう。

 

 

通常は意見や質問をするボックスなんかが用意されて、そこに質問などをするマンションもあるようです。

 

説明会に出席できない時は、事前に質問方法をしっかり確認しておきましょう。

 

 

5.工事の全てを知る必要はない

 

 

大規模修繕工事は数年に一度のビッグイベントです。

 

 

住民であるあなたも、工事の何から何までを知っておく必要は………ありません。

 

 

ポイントは、普段の生活ができなくなる時期がある、ことです。

 

 

それがいつなのか、を確認しておくことが大規模修繕工事では重要です。

 

具体的には、

 

「洗濯物はいつ干せるのか?」

 

「バルコニーはいつまで片付けて、いつから使えるのか?」

 

 

ということです。

 

 

6.防犯対策もしっかり確認しておきましょう

 

 

先程も言いましたが、大規模修繕工事では、長い間、マンションの周りを「足場」に囲まれてしまいます。

 

 

通常、大規模修繕工事の期間は3〜6ヶ月です。

 

 

その間、万が一、足場を登って泥棒に入られたらどうしましょう。

 

通常は、補助の鍵を貸し出してくれたりするようです。

 

 

そのような防犯に関することも、忘れずに確認するようにしましょう!

 

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