【忙しい人必見!】大規模修繕の単価

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大規模修繕工事を控えている理事会の方、大規模修繕工事の見積書の見方は分かりますか?

金額などを見て、アレ?おかしいな?って気付けなければ、余計にお金を払ってしまうかもしれません。

 

 

この記事では、大規模修繕工事の見積書を、単価という切り口からチェックしていく方法を解説しています。

 

私のマンションでは、建築の専門家が住民の中にいませんでした。

なので、大規模修繕工事の期に当たった理事会の人たちは大変です。(ちなみに私のマンションは輪番制です。)

 

同じように大変な思いをされている方々に、少しでも役に立てれば、という思いから、自分なりに色々調べたことをまとめました。

 

同じような立場の方がいれば、ぜひ参考にして頂ければと思います。

 

 

1.大規模修繕工事の単価の相場を知っていると、異常値が分かる!

 

 

単価とは、

商品などの1個当たりの価格

です。

 

単価にもいろいろ種類があります。

1平米当たり、1戸当たり、1枚当たりなど………。

 

この単価について、おおまかな相場を知っていることで、工事費が高いか、安いかを検証することができます。

おおまかな相場についてはこちら!「【忙しい人必見!】大規模修繕費用の相場」

 

 

2.単価のレンジから外れた異常値を見逃さない!

 

 

立地、規模や築年数など、全ての条件が全く同じマンションは世の中に存在しません。

なので、工事費の総額を並べても、規模の大小(延床面積、と言われるものです。)に注意しながら、比較する必要があります。

 

その点、単価は総額を平米や個数で割ったものですから、規模の大きさは関係なく、単純に価格が高いか、安いかを比較することができます。
(ただし、築年数が新しいか、古いかは、注意しなければなりません。)

 

単価の相場はピンポイントに◯◯円、と出るのではなく、◯◯円〜◯◯円、というように幅(レンジ)がある場合がほとんどです。

なぜ、幅があるかと言うと、工事費の場合だと使う材料や面積などによって、ある程度の誤差が生じるからです。

 

この単価の幅の中で、低い場合や高い場合などで、工事費の水準感を把握できますが、最も注意すべきなのは、レンジに入っていない場合です。

この場合、理由として考えられるのは、特殊な工事か、または、ぼったくりな工事費が出されているか、のどちらかです。

 

つまり、相場の単価レンジから外れていることを説明できる、きちんとした理由がなければ、それはぼったくりな工事費である可能性が高いと考えられます。

 

 

3.具体的な単価の相場

 

それでは、比較に使う単価の相場を順に説明していきます。

 

単価は、平米や戸数など、単位当たりで異なるものなので、比較する際には注意して下さい。
(あくまで目安です。)

 

 

・全体の工事費:1戸当たり70〜130万円

・足場工事費:1平米当たり1,200〜1,600円

・防水工事:1平米当たり3,500〜8,000円

・シーリング工事:1平米当たり800〜1,300円

・外壁塗装:1平米当たり1,600〜3,200円

・下地補修工事:1平米当たり600〜2,300円

・タイル補修工事:1平米当たり700〜1,100円

・階段、廊下床シート:1平米当たり3,500〜5,500円

・洗浄工事:1平米当たり300〜800円

・鉄部塗装工事:1平米当たり2,000〜3,000円

 

 

 

4.単価だけでなく、数量も気をつけましょう!

 

 

単価だけ気をつければ良いのか、と思われている方、気をつけるのは単価だけではありません。

 

なぜなら、工事費は単価だけで決まるものではないからです。

単価×数量

 

 

という計算式で、工事費は算出されます。

つまり、単価には問題がなくても、数量が不正に計算されている場合は、工事費自体が間違った金額になることがあります。

 

では、どのように数量を検証すれば良いのでしょうか。

数量の検証に使える用語として、

 

官民の工事どちらにも利用されている

 

「建築数量積算基準」

 

という基準があります。

 

この基準を使えば、誰が計算しても、ほぼ同じ数量が計算される、というものです。

 

単価の検証も重要ですが、これに乗じる数量も同じくらい重要です。

 

もし、相見積の間で大きく数量が異なっている場合、計算根拠を工事業者に質問してみるのも良い検証方法だと思われます。

 

 

5.単価の相場を知ることで、アレ?おかしいな?と思える

 

数量については、共通の基準があるために、それほど大きな異常値は出てこないかもしれません。

(逆に数量で異常値があった場合、非常に問題があると思われます。)

 

ただし、単価については、相場のレンジから外れている場合や、

全ての工事について単価の上位に位置している場合など、

 

単価で検証することで、

 

アレ?おかしいな?

 

と気付くことができます。

 

 

つまり、大規模修繕工事費を、単価で検証することで、注意すべき点を浮かび上がらせることが出来るのです。

 

 

6.単価での検証を切り口に、異常値があれば質問してハッキリさせましょう

 

大規模修繕工事費を分析しろと言われても、建築の素人には難しいことです。

でも、だからといって、全てを工事業者や管理会社に任せっきりにすると、必ず損をします。

(素人で、かつ、勉強意欲のない人たちは、必ず、カモられます。)

 

そんな時、単価から大規模修繕工事費を検証することは非常に役立つ方法です。

工事業者などへの質問の仕方はただ一つ、単価の相場と工事費の関係はどうなっていますか?と聞けばよいのです。

 

特に相場を外れて高い工事費が出ている部分については、しつこいくらい、理由を質問することをオススメします。

 

 

こちらも参考にして下さい!「【忙しい人必見!】国土交通省が調べた大規模修繕の費用」

 

 

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